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政治家の伝記を読む

さて、今日は晴れ。暑い。
もう本格的に夏と思ったのだが
そうでもないようだ。蒸し暑さが続いている。
九州はもう梅雨明けということだが
こっちではしばらく蒸し暑さが続きそうだな。


そういえば、最近よく政治家…といっても戦前戦中だが
の伝記などを読む機会に恵まれている。
広田弘毅元首相、元老・西園寺公望公などだが
これらには当然、他の政治家についての評論もある。
共通している点など探していくと面白いのだが
例えば、近衛文麿公への評論はほとんどすべてが
国民的人気はあったものの、結局壁にぶちあたると
すぐやめてしまい、決断力に欠けるといったことが書かれている。
もちろん、公への期待が高すぎてあまりにハードルを上げすぎたことも
加味すべきで、近衛内閣での広田外相も米英との関係改善のために
積極的ではなかったわけだし、西園寺公も高齢でもあり
近衛公のサポートに回ったわけではなかったのだが
陸軍の台頭に頭を抱えていたのは事実のようだ。
当時の内閣制度の重大な欠陥なのだが、軍部大臣現役武官制を復活させたこと
それから、文民統制の概念がほとんどなかったことがいえる。
これはわが国に限ったことではなく、米英もそうだったのだが
わが国の場合、軍部からの協力がなければ内閣が保てなかったことこそ
後の禍根となるのであった。
例えば、米内内閣において畑俊六陸相が辞職し、その後継大臣を
陸軍側が出さなかったために総辞職に追い込まれたことや
陸軍穏健派の宇垣一成陸相が大命を降下されても、陸軍の反対のため
辞退に追い込まれることが多かったことなどが挙げられる。
一方で、軍事費について簡単に組んでしまったりと、議会と内閣の
軍へのプレッシャーはほとんどできていなかった。
ただ、そういう互いの不信感や協力を得られていなかったことを考えると
全体主義には程遠いよなぁという感慨である。
挙国一致内閣って、できたことあったか?