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台風がピークか。気象庁へ課題山積

台風10号が非常に強い勢力を保持したまま北上を続け

ついに九州のほぼ全土を暴風域に巻き込んだ。

9月7日1時現在の状況である。

天候情報のウェザーニュースによると

6日22時の段階で中心気圧は945hPa

最大瞬間風速は60メートルにも達する。

和歌山県大阪府までもが台風の勢力域に入っているとのことだ。

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雨雲の様子(気象庁HP)より

気象庁や地元行政は5~6日の段階ですぐさま避難を呼びかけた。

記録的高潮・大雨による洪水が予測され、今年7月の大雨も

苦い記憶として残っているからだ。

幸か不幸か、気象庁の予想は外れ、最大瞬間風速が80メートルから

60メートルに引き下げられ、実際長崎県雲仙岳で41.2メートルが観測

された。

 

SNS気象庁への批難の声相次ぐ

 

この台風の「下方修正」を見て

「なんだよ大したことないじゃん」と言う人がSNSで多数出現した。

しかし、自然災害というのは予知が難しい。特に昨今のように

災害が多様化し、しかもその被害が年々大きくなっているのを見れば

最悪のことを予見し、「すぐに避難してください!」と呼びかけるのが

モアベターなのである。

実際それで被害が思ったより少なかったら、それはそれで喜ばしいことだ。

肩透かしを食らうのはわかるが、そこはリスクマネジメントの点からも

適切だったのである。

一方、「気象庁のサイトが見にくい!」という声もある。

僕もよく気象庁のサイトを見に行くが、確かにゴチャゴチャしすぎていて

目的のデータにたどりつくことが難しい。

それから情報発信についても、課題は大きい。

午前2時に気象庁ツイッターアカウントを見に行ったが

最終更新は12時間前のものであった。

日曜の、しかも夜中に何とかしろというのは酷ではあろうが

この台風の最中である。不安に思う住民もいよう。

そんな時に一番に頼るのが気象庁であるのに、その気象庁

更新していないというのは、いささか怠慢に過ぎるのではないだろうか。

これを見た人は「なんだ、気象庁も途中から飽きたのかな」とか

思うのではないだろうか。

もし、台風がさほど強くないということなら

「現在の風速は〇メートルで、どこそこの地域はピークアウトしました。

こういうことに注意が必要です。こういう備えをしてお休みください」

といった「締め」が必要ではないだろうか。

 

台風にも我が国ならではの表現が

 

話は変わるが、台風のことを古語では「野分」という。

野原の草を分けるほどの強い風が吹くことからこう名付けられた。

帝国海軍では、駆逐艦「野分」がおり、初代「神風」型駆逐艦なのだから

言葉遊びとしては風流である。

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駆逐艦野分(二代目の陽炎型である)

 

いささか話が逸れた。

まだ台風の最中である。ぜひお住まいの方は引き続き

警戒を怠らず、地元行政の指示に従って行動していただきたい。

気象庁は、今回の件で課題ができたと思う。

今後も大きな災害は続くであろうから

ぜひ情報発信をわかりやすく、そしてこまめにお願いしたい。