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体内の勉強にぴったり!「はたらく細胞」劇場版が公開中

はたらく細胞」という作品をご存知だろうか。

私たちの体ではさまざまな細胞がおよそ37兆個活動している。

それらの働きや特徴などを人に例える

「細胞の擬人化」アニメーションである。

原作は同名のコミックスで「月刊少年シリウス」で連載中だ。

その劇場版である「はたらく細胞!!」の公開が始まり

さっそく僕も見に行った。

 

海外の医師も賞賛!「医学校の教材に使える」

 

劇場版では、「免疫細胞」だけではなく一見何の働きもしないような「一般細胞」

体外物質である乳酸菌も登場し、それぞれの活躍が描かれている。

いちいち細胞が登場するとナレーション付きで説明してくれるので

細胞のことを知らなくても、とてもよく理解できる。

僕がこの作品に興味を持ったのは、テレビ放送の時に

「Dr Hope's Sick Notes」という動画を見たからである。

英国在住で細胞マニアを称するホープ医師が、「はたらく細胞」を見て

大変賞賛していた。その日本語訳が、ニコニコ動画に上げられている。

「医学校の教材にも使える」とプロの医師が賞賛するほどで

僕自身、とても勉強になると思いながら見ている。

しかも、最近では新型コロナウイルスも蔓延していて

病理学…とまではいかないまでも、なぜ新型コロナが

免疫系の白血球やキラーT細胞で対処しきれないのかが理解できる。

私たちの体内には、細菌やウイルスを攻撃する細胞がたくさんいるが

いずれも、前例主義的なところがあって

初めて戦うウイルスには歯が立たないのだ。なぜならば、そのウイルスに

効く戦い方を知らないからである。

インフルエンザウイルスなら、A型やB型など特定できれば

それに対応する攻撃の仕方がある。既に治った体内にはそのウイルスに

対応するための抗体ができ、次にそのウイルスが侵入してきても戦える。

 

人の体とは本当によくできているものである。

 

気を付けよう、腸内環境

 

さて、劇場版では腸が主な「舞台」となる。通常、腸には体に有害な

悪玉菌が10%ほど、それらを退治する善玉菌が20%いるが

圧倒的に多いのが、両勢力の有利なほうに味方する日和見菌70%である。

初めて知った存在だが、洞ヶ峠を決め込む筒井順慶、合戦の最中に

弁当を食い始める吉川広家みたいで、実に人間臭いなと笑ってしまった。

とにかく、腸内環境はこのように善玉と悪玉が戦っているわけだが

ストレスや体への負担が大きくなると、善玉菌の勢力が弱まって

悪玉菌の勢力が大きくなり、便秘や下痢になったりする。

当然これらが続くと肥満の原因になったり、がんなど深刻な事態になる。

だからこそ、腸内環境を整えることが大事なのだ。

このアニメを見ると、体を大切にしなきゃいかんなと身につまされる思いだ。

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買ってきてしまった腸に良い乳酸菌

実は、僕の祖父はもともと細菌学を修めていて

乳酸菌(ヤクルト)を飲用した後の便にどれほど大腸菌(悪玉菌)が

残っているかを論文として残していた。

それを、ヤクルトの支社長(当時)とお会いした時に話したら

「ぜひ読ませてほしい」といわれ、PDFにして送ったことがある。

論文自体は終戦から数年後のもので、現在と比べたらしょぼい成果かもしれないが

ヤクルトを使った研究ということで、何らかの歴史資料に使ってもらえれば幸いだ。

そういういきさつもあって、今回の劇場版は特に感慨深く拝見した。

観客には子どもから若いカップル、おっさんまで様々な年齢層がいたから

ぜひ多くの方に、作品を通して細胞の働きを知ってもらい

健康に気を付けようという気持ちになってもらいたいものだ。


『「はたらく細胞!!」最強の敵、再び。体の中は“腸”大騒ぎ!』本予告