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気になる中国の存在

韓国の哨戒艦沈没事件を巡って
韓国の李明博大統領は「北朝鮮は自身の行いに相応の代償を支払うことになる」
として、国連への提起のほか、韓国独自の制裁を発動する意向を示した。
これに対して、アメリカのほかわが国政府も支持を発表している。
一方、北朝鮮は「事件は捏造」「宣戦布告とみなす」として
反発している。


これについては、今後どのように半島情勢が推移するかに注目が集まっている。
最も懸念される南北全面衝突については、余り可能性について語られていない。
というのは、北朝鮮が「宣戦布告」を行うのは日常茶飯事だし
そもそも衝突したとして、両国の装備や国力からいって北朝鮮の勝ち目がないこと。
韓国の経済状態からいっても、長期間に渡る戦闘には耐えられないのではないか
という見方があるためだ。
最大の障害は、中国は今回北朝鮮への軍事援助を行う可能性はほぼゼロであるという面だ。
そんな時、考えてみたいのは日米からの支援である。中国からの支援は絶望的であるが
アメリカが軍事作戦に参加し、経済面から日本が韓国を支えることになれば
これはまさに第一次朝鮮戦争の図式ではないか。李明博はその布石を打っておきたい
そんな推測もできる。
なぜそんなことをしなければいけないかというと、万一北朝鮮が破滅覚悟で
韓国進攻を行った場合に備えてのことだろうと思われる。
国連提起についても、実は北朝鮮への制裁については日本を中心に
かなりの制裁が行われている*1。今回の提起による制裁となると
これの強化版となる。つまり


・人道目的あるいは開発目的以外での、北朝鮮に対する金融支援、無利子融資を禁止
北朝鮮船舶への臨検、合理的な理由での破壊
北朝鮮に対する小火器などの小型武器販売・供与などの監視。報告義務。


などである。強化版となると、無条件での金融支援の完全撤退
北朝鮮への武器並びにせいたく品の一切の輸出禁止
といったものが考えられる。
これのカギとなるのが、中国の出方である。
親しい中国人から言わせれば「中国が北朝鮮を支援することはない。
なぜなら、もう北朝鮮を支援するメリットはないどころか
国際的にリーダーシップを取りたい中国としては、北朝鮮を援護することは
逆にマイナスになる」とのことであった。金正日が訪中した際
食糧援助を求めたのに温家宝首相に拒否されたというのは
まさに中国が北朝鮮を見限り始めた一端といえる。
従って、安保理でも拒否権を発動することがあるのかというと
微妙だといえる。ポーズとしての難色を示すか、棄権するか
いずれにせよ、この半島情勢については、中国の存在が不気味なのは確かである。

*1:国連安保理決議1874