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「鬼滅の刃」大ヒット!気になる興行収入の行方は?

劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」が社会現象になりつつある。

劇場公開後、わずか3日で興行収入46億円を突破

地域によっては映画館全てが満席という状況になり

「全滅の刃」と言われたとか。


劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 本予告 2020年10月16日(金)公開

同作品は2019年4月のテレビシリーズから人気ではあったが

あくまでアニメ・漫画業界の範疇に留まっていた。

今回、劇場版公開に先駆けて多くの商品とのコラボ企画や

テレビ地上波放送をはじめ、さまざまな動画サイトにて一挙配信を

行い、さらに知名度が向上。老若男女に至るまで

多くの人が知るコンテンツとなった。

子どもの間でも人気であるため、思わぬ副産物もあったようで

yukawanet.com

深呼吸のことを「全集中の呼吸」と呼ぶと

子どもが主人公の炭次郎になりきって、素直にやってくれる。

という医療関係者の声がある。

教育の現場でも、似たような効果があったそうだ。

アニメや漫画の枠を超えて、多くの人々に良い影響を与えるのは

関係者としてもうれしいのではないだろうか。

 

利益は劇場と配給会社で分配

 

ところで、興行収入は46億円を突破したのは前述のとおりであるが

では利益分配の割合はどうなっているのかは気になるところ。

基本的な場合だが、興行収入のうち半分は配給会社、半分は劇場で分配する。

宣伝費も引かれるが、その割合は全く違う。

さて、配給会社から製作委員会に残りの収益が行くのだが

広告宣伝費をおよそ3億円(実際は10億はいってそうだが)と仮定して、20億円が製作委員会で

分配される。この場合、出資比率や力関係でもって分配額は変わる。

アニメーション製作のufotableが非常にうまいのは、同社が

製作委員会に入り込んでいることである。

アニメ製作の元請け会社が製作委員会に入っていないことで

いくら作品が売れてもそれに比例した収益が入ることはない。

アニメーターの貧困問題は、製作会社がうまく利益をとれないことが

大きな要因の一つだが、そもそも製作委員会に入っていれば

解決…とはいかないまでも、還元されやすくなるのである。

従って、京都アニメーションや「天気の子」などで有名な

コミックス・ウェーブ・フィルムなどは製作委員会に名前を連ねている。

尤も、この問題は、元請けになったらの話で、原画や動画会社などは

別の問題ということを理解しなければならない。

 

劇場興行収入はあくまで第一波

 

さて、鬼滅の刃劇場版で大ヒット!それで利益を分配したところ

1社あたり1~2億円ということもあり得る。

作品は水物。それで大ヒットしたのに利益はこれだけ?と思われるであろう。

これはあくまで興行収入。言わば第一波に過ぎない。

ここからさらにグッズ発売、DVD、ブルーレイの利益が積み重なる。

さらには音楽や版権の使用料といったいわゆる「二次使用料」も

発生する。だから、興行収入が例え1億円ほどであっても

DVD、ブルーレイやグッズ販売、その他権利収入で

同額以上の利益が見込めるのである。

もちろん、売れなければ意味がないので、特典を付けたり

イベントを実施したりして涙ぐましい努力を行うのである。

この鬼滅の刃の勢いは増すばかりで、2019年のトップ「天気の子」の140億円

アナと雪の女王」127億円を上回るペース。

新型コロナで人数制限がある劇場もあるなかで、どこまで人数を

伸ばすことができるか、目が離せない。