白雉日報社公式ブログ

日本第一党東北地方の何でも屋さん。

ジョンQ」を見た。深夜の映画番組だったが
これは本当に名作なんだよ。ストーリーはまぁデンゼル・ワシントン演じる
ジョン・Qが野球で倒れた息子を病院に担ぎこむんだが
実は息子の病気はとても複雑な病気で、ジョン・Qが入っている保険では
適用できないと保険会社から告げられる。
で、ジョン・Qは金策に走りまわるのだが、ついに…。


これね、まさにマイケル・ムーアが「シッコ」で同じことを言うていたが
ジョンQ」がその導火線となったのではないかと思う。
つまり、アメリカでは建前上、皆保険制度を謳っていながら
その実情はすべて民間の保険会社任せで、しかもその加入内容はすべて違う。
要するに、現在の収入はいくらで、いくら保険料を支払っているかに
左右されるわけですな。
で、もし条件を満たしていたとしても、保険会社は加入者の過去をあら捜しして
ちょっとした疾患の告知漏れがあっても、それを理由に保険金の支払を拒否する。
本当に医療保険というのはボロい商売だと思うよ。
で、それで得た莫大な利益は株の取引とか、投信の運用に充てられていたわけだが
今回のサブプライムローン問題で一気に吹っ飛んだ。
さらに、AIGが政府の管理下に入って、大手保険も莫大な損失を出した。
つまりアメリカではオバマ新大統領の政権下
民間に医療保険を任せていいのかいという議論が起こること必至だ。
あのヒラリーも皆保険推進論者だ。ヒラリーが国務長官になるなら
この議論はますます活発になることは間違いない。
なに問題ない。お手本はすぐそばにあるじゃないか。
そう、おたくの嫌いなキューバとフランスにね!


ところで、俺はこの作品にもう一つの事件を思い起こさせた。
サッコ・バンゼッティ事件だ。ジョン・Qは黒人。
で、その家族も黒人で、保険会社や警察のお偉方は白人。
この人種差別は、先の選挙でもブラッドリー効果なんて言われたが
潜在的に持っているのではないだろうか。
ちなみに、人種差別といえば
このデンゼル・ワシントンも出演している「グローリー」は
不朽の名作。それほど人種差別を痛烈に描いたものはないね。