白雉日報社公式ブログ

日本第一党東北地方の何でも屋さん。

知らない間に新たな動きが!第9次大洗視察旅行!

白雉日報社主催の第9次大洗町視察旅行を4日から5日に開催したので
レポートしたい。なぜ視察なのかといえば、すでに周知のとおり
大洗町といえばアニメ「ガールズ&パンツァー」の舞台として知られ
聖地巡礼などでとてつもない経済効果を生み出しているためだ。
すでに日本の三大聖地といえば
たまゆら」の広島県竹原市
らきすた」の埼玉県鷺宮
そして大洗町ということになろうか。
(これに加え、「氷菓」の岐阜県高山市、「花咲くいろは」の石川県湯涌温泉が入ることも)
大洗町はものの見事に地域活性化に成功し、全国の注目を集めている。
その顛末をお伝えし、まちづくりのヒントに資することになれば幸いである。

大洗駅のインフォメーションは、「大洗ガルパンランド」の入国管理局として
電車から降り立つ観光客を迎えている。
このたび、新しく美人なお姉さんも常駐し始めた。
大洗町のどこに行こうかな?となった場合は、とりあえずここに来るのが良い。
ここはあくまで鹿島臨海鉄道のインフォメーションだが
観光案内所の役割を果たしている。かくいう僕も、来るたびにここで情報収集をする。
売店では、鹿島臨海鉄道限定のグッズもあり、ある程度はおみやげを仕入れることも可能。
バックナンバーをご覧になれば、インフォメーションのレイアウトが
来るたびに変わっていることもおわかりになるであろう。

ガルパンは、今年OVAが発売されるとあって、町はOVA一色。
町をあげたOVAの宣伝という方法、今までなかったものである。
町としては、アニメと連動することでマンネリ化を防ぐことができ
製作委員会側は広報宣伝になる上に版権使用料もあるはずだ。
win-winの関係だが、これが実現できたのは町とバンダイビジュアル
緻密な意思の疎通ができているためである。

実はこの日、大洗リゾートアウトレットでは
「セーラー服と戦車道」という同人イベントが行われていた。
単に「何か人がいっぱいいるなー」と思っただけだった僕は
これをうっかりスルーしてしまったのである。不覚。
この日は、初めて大洗に来た中堅のために、初心に戻って
ビジター向けのコースにしたため、あまり無理のないコースだった。


次の日は朝から「幕末と明治の博物館」に行ったのだが
この博物館は、はっきりいって茨城県内で最も重要な施設の一つである。
もともと大洗は水戸藩の地域であったが、水戸藩といえば尊攘派の拠点であり
徳川慶喜の出身、水戸徳川家でも有名。
「水戸学」の影響を受け、維新後に水戸藩の功労が認められないことを嘆いた
時の宮内大臣田中光顕伯爵が大洗に「常陽明治記念館」を建てたことに始まる。
明治天皇の信頼が厚かった田中光顕が寄贈した資料が豊富であり
幕末から明治にかけての政権の要人によるものが多いのが特徴である。
歴史をかじった方なら、ここに来てぶっとぶであろう。
徳川慶喜徳川斉昭らによる書はもちろん
坂本龍馬西郷隆盛山岡鉄舟木戸孝允による書
驚くべきことに、大正天皇や英照皇太后の御宸筆や束帯、冠
昭和天皇東宮であらせられた時のスケッチなど、本来宮内省が
大事に保管するような品まであるのだから、驚くばかりである。
しかも、「複製」がない。つまりすべて本物なのだ。
そういうこともあり、皇族方がたびたび行幸遊ばしている。
貴重な品があるからこそ、図録でじっくり見てみたいな…と思ったのだが
同館では、企画展以外の常設展の図録がない。
「展示だけでも恐れ多いのに、図録にまとめよとは何事か!」と
お叱りを受けそうだが、純粋にじっくりと見るためにはとても1時間やそこらじゃ足りない!
ぜひその情熱でもって、ご容赦いただきたいものである。
田中光顕が宮相ということもあるのか、公家の文書も豊富。
東久世通禧三条実万三条実美の父)などの文書、山内容堂松平春嶽など幕末の英主。
幕末から明治への過渡期がここに凝縮された素晴らしい展示品ばかりである。
ところで、松平春嶽の「嶽」が展示品の書には「岳」となっていたので、調べてみたら
どちらの字も使っていたようである。
つらつらと書いていて、びっくりである。幕末ファンは大洗を見ずに死ぬな、であろう。


さて、ガルパンに戻ろう。
実は現在、大洗ではキャラクターのパネルが置いてある店舗ごとに
公式の名刺が作成されており、名刺交換ができるようになっている。
これは公式でアナウンスされていないのかわからないが、知らない人も多いようだ。
かくいう僕も、クックファンの常磐さんのツイートで知ったクチだが。

OVAでは「これが本当のアンツィオ戦です!」ということで
アンツィオ高校にスポットが当てられている。
そこの隊長、アンチョビが置いてあるのは山戸呉服店だが、名刺があっという間に切れた模様。
年宝菓子店の秋山殿、カワマタさんとこの武部殿、坂本文具店さんとこの西住殿
鳥孝さんとこの磯辺キャプテン、ムライさんとこのオレンジペコも名刺切れの状況。
意外にも、サカゲンさんとこのカチューシャや肴屋本店さんとこのダージリン
大久保酒店さんとこの桂里奈ちゃんは普通にもらえた。
ちなみに、山戸さんのタオルに新商品。何とアンツィオ高校バージョンが販売中。
2枚入って2100円と、他のタオルと比べると少々割高だが、箱入りなので
ギフトにもうってつけというわけだ。
それから、大久保酒店さんとこでも「桂里奈酒」という商品が販売中で
月の井酒造さんの酒にラベルを貼っただけなんだが、月の井酒造さんでは売っていないので
大久保酒店さんのオリジナル商品といえる。
変わったところだと、アウトレット内にある「キラキラクレープ」さんと「味処大森」さんも
公式名刺あり。僕が実際にもらったところは他に
・大進さんとこのソド子
・たかはしさんとこの華さん
・国井屋さんとこのアッサム
・いそやさんとこの沢ちゃん
・お好み焼き道さんとこのあやちゃん
こんな感じである。名刺交換という形なので、名刺が必要かと思われがちだが
普通に名刺くださいと言えば、もらえるところもある模様。
ただし、何かしら買い物をしていくことも礼儀の一つであろう。
旅館なんかは、それができないのでくださいというほかないのだが。
品切れのところは、現在鋭意補充中とのことなので、しばらく待ってリトライしよう。


このように、商店街はスタンプラリーだクイズ道だ名刺交換だと
話題に事欠かない。もちろん、商売だけではなく「キャラが看板娘」と意識していることが重要だ。
例えば大久保酒店さんでは桂里奈酒に驚く僕に、お店のおばちゃんが
「ウチの娘よろしくね」と言っていた。
「ウチの」という言葉が、とても温かく聞こえてうれしくなった。
桂里奈酒の商品展開が「ラベル貼り替えただけだろ」といえばそれまでだが
酒造会社でなく、販売店で商品を考えたのが大事なのだ。
あえてそこで置いてあるキャラを使う。
仙台の熊谷屋さんでやっている「林田藍里」と同じだが
大久保酒店さんでしか売っていないということが、ヒントになるのだろうと思う。


帰りは、多少渋滞に巻き込まれはしたが
比較的流れたのではないだろうか。
長時間運転に従事した中堅氏に御礼申し上げる。