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近畿日本ツーリスト、赤字縮小も債務超過

旅行業大手の株式会社近畿日本ツーリスト(本社東京都千代田区、吉川勝久社長)は9日
第2四半期決算を発表し、連続赤字によって債務超過
陥ったことを公表した。
同社は、景気持ち直しや円高の恩恵を受けて
観光客が大幅に伸びたものの、引き続き個人消費と法人需要が
落ち込んでいることから、四半期純損失を44.2億円
経常損失を22.9億円と計上し、17.7億円の債務超過に陥った。
このことから、本日のマーケットでは売りが殺到し
前日比−8円の63円と大幅に値を下げた。
同社は、元々法人向け取り扱いが多いことが裏目に出た形で
マーケットシェアも、前年度よりも0.4%下げている。


旅行業界は極めて厳しい状況にあり、HISが格安ということで
大きく伸びてきている。業界首位のJTBも落ち込んでいる中で
HISの1人勝ちといった状況が続いているわけだが
近畿日本ツーリストの業績を見ると、売り上げはほとんど
変わっていないことに注目したい。
前期、赤字だった企業の業績を見ていただければわかるのだが
売り上げ高が急激に回復した企業はあまりないどころか
むしろ悪化している企業が目立つ。それでも資産の売却や
コストの削減で、いささか強引に黒字に持っていった感があるのだ。
企業というものは、当然業績も大事だが、結局のところ物を売る
ことが第一義としてあるわけだから、そこをどう改善していくか
というものに明確なビジョンがなければ、黒字を維持することは
難しい。