今月の歴史群像、欧州派遣艦隊など貴重な資料盛りだくさん!
本を読んで嘆息した、というのは僕の場合たくさん経験しているが
昨日さっそく手放しで感心した本があったのでご紹介したい。
といっても、雑誌である。
- 出版社/メーカー: 学研マーケティング
- 発売日: 2015/05/07
- メディア: 雑誌
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このほどフィリピン近海の海底で発見された戦艦武蔵の
状態について詳しく解説。
さらに、作戦ごとの分析や細かい歴史の流れについて
描かれているのはもちろん驚嘆に値するが
何より驚いたのは、第一次世界大戦中に欧州に派遣された第二特務艦隊
の足跡が写真付きで掲載されていることである。
第一次世界大戦時、わが国は日英同盟に基づいて連合国側に立って
ドイツに宣戦を布告し、激しい戦いの末ドイツ領青島を陥落させた。
だが、あまり知られていないことに再三の英国の要請に基づき
駆逐艦を中心とする第二特務艦隊を欧州に派遣しているのである。
同艦隊が活動したのは、主に地中海などで、直接的な戦闘はほとんどせず
輸送船団の護衛任務や、撃沈された船舶の救助活動などに当たっていた。
その間、駆逐艦「榊」が雷撃により損傷、78人の死者を出した。
その任務の写真や、佐藤大佐のポートレートなど
非常に貴重な写真が掲載されており、僕もワクワクしながら拝読した。
同誌のおもしろさは、そのコーナー展開にある。
バックナンバーでは大東亜戦争時の軍艦にある艦内神社の紹介や
その神社ゆかりの地域も載せており
「この発想はなかった!」と膝を打ったものである。
また、連載コーナーには軍隊内で食されたグルメを再現したり
大東亜戦争を戦い抜き、ご健在の方々に当時を振り返ってもらったりと
ミリタリー雑誌ならではのコーナーも満載。
ネタを探すのに苦労している姿が目に浮かぶようだが
実に見事な誌面構成であると賛辞を送りたい。
価格も1000円前後と、決して高いわけではなく、しかも隔月発行なので
学生や若年層にも買いやすいものとなっている。
「歴史全般に興味がある人」には大変おすすめの一冊だ。