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「南京!南京!」を見た

先日、機会があって支那プロパガンダ映画「南京!南京!」
を見ることができた。
「ザ・コーブ」騒動の際に一水会鈴木邦男氏は、なぜかこの作品を
擁護して叩かれたものだが、一つだけ共感することがあった。
「見もせずに批判するのは不公平である」と。
そんなわけで、僕はレンタルという廉価な方法で見ることにしたわけだ。


感想はというと、最悪の一言に尽きる。
ただし、時代考証については一定の評価をしたい。
使っている銃は三十八式歩兵銃だったし、戦闘車両もおそらくは
見た目は重視したのであろう。
また、帝国陸軍の軍装も昭和5年に制式となった軍服で襟章でなく
肩章であった点、通訳は軍属であって軍人ではない点などが
描かれていたのは評価できる。


問題はそれ以外のすべての部分だ。
捕虜になった数千名の支那兵は、揚子江沿岸まで連行されて
どうなったかというと・・・。
機関銃の一斉射撃で皆殺しにされるのである。
数千名の支那兵がどれだけいるのか、ご想像いただきたい。
そしてそれを皆殺しにするのにどれくらいの弾薬が必要になるのかも。
帝国陸軍は、実は銃弾の使用には大きく注意を払っていて
一会戦でどれくらいの消費があるかを計算して補給を行った。
それで帝国陸軍の歩兵は、最大でも携行銃弾は120発なのである。
では、数千名の捕虜を殺害するために必要な銃弾は・・・?
というと凄まじい数になることは言うまでもない。
実はこの描写は、中島今朝吾中将の「捕虜とはせぬ方針」という手記から
来ている。これには様々な議論があるものの、釈放されたとも取れるし
殺害されたとも解釈できる。が、物的証拠は何一つ出ておらず
どちらに結論を出すのも難しいが、機関銃で撃ち殺した場合は一会戦分の
弾薬を消費するのは明白だし、不可能と見るのが現実的である。


また、帝国陸軍が国際安全委員会に入り込み
殺害・強姦を繰り返すシーンがあるが、これは明らかなプロパガンダである。
これは1938年1月4日付ニューヨーク・タイムズ紙にも書かれているように
支那の敗残兵が国際安全委員会に侵入し、乱暴狼藉を行ったもの。
さらに、南京における放火なども同様である。
帝国陸軍は、国際安全委員会から感謝状を授与されているほか
引き続き支援の要請もされている。わが国が南京自治委員会を設立させたのも
いかに早く人心を安心させ、統治を行いやすいようにするか、である。


ラーベ氏はドイツ本国の指令により国際安全委員会から退去することになるが
そのとき同行していた秘書のおっさんが、南京に残ると言い出す。
それはそれでいいのだが、なぜかその後そのおっさんは処刑されてしまう。
「どうせ人間はいつかは死ぬんだ・・・」とか少佐の自棄っぽい言葉が
聞かれるが、結局何の罪でそのおっさんは殺されたのかもわからず仕舞いだ。


最後のシーンでは、謎の祭りが行われ
帝国陸軍一同が阿波踊りにも似た妙ちくりんな踊りを行う。
これは一体全体何を表現しているのであろうか。


とにかく、この映画を通じて理解できたのは
とりあえず日本が悪いということだけであった。