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ネット専業証券最大手のSBIイートレード証券と
SBI証券が10月1日に合併することになった。
SBIホールディングスの中核同士が合併ということで
三大証券への強烈な挑戦状をたたき付けた形だ。
目下のところネット証券第二位マネックス証券は大和証券や新光証券が出資しており
第三位楽天証券は三井住友が出資している。
リテール分野では、過当競争が酷いという話も出ている。
手数料なんかを比較すればよくわかるんだが、イートレも松井証券もカブドットコムも
10万円までの取引は無料だ。口座維持手数料も無料で取引回数や金額に応じて
色んなところで使えるポイントも付与されることも多い。
ところがホールセール専門の一般的な証券会社では
2000円も取るところがあったりする。安くて1000円ほどだろうか。
だからリテールでは到底やっていけるわけがない。
そういった意味では個人に広く投資を浸透させた功績はこういった会社にあるだろうが
一方で、会社側の負担が大きくなり、そのしわ寄せが労働環境や待遇にきているのは事実だろう。
証券マンといえば超エリートで、相当給料もいいなんて言っていたがそれは昔の話だ。
外資系のプライベートバンキングなんかやっていればそれくらいかなり稼げるだろうが
例えばJPモルガン、メリルリンチ、HSBC、ゴールドマン・サックス、UBSといったもの。
多額を稼げるとはいえ、非正規雇用が多くすぐクビになる、ノルマが厳しいといった
リスクもでかい。
よせばいいのにどういうわけか地域密着を掲げて意味不明な親切心に燃えるところもあるが
実に馬鹿げた試みだ。そういうのは地銀とか信金で間に合っているだろう。
三井住友では、出入り口に「いらっしゃいませ。ありがとうございます」
と自動音声が流れるんだが、それでいいと実感したものである。
みずほコーポレートでは、そもそもカウンターから外に人が出てこないし
受付も一人か二人暇そうにしているだけだが、それでいい。
証券会社もまた然りである。松井証券は社長がシステム出身ということもあって
付加サービスよりもシステムに力を注いでいるがそれでいい。
PTS取引をやっているSBIネクストジャパン証券のように、夜だけというのも悪くない。
滞りなく運用できて100点。これが基本でないかと思うのである。