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日興コーディアル証券、三井住友FGへ売却

本日、シティグループ(本社、米国ニューヨーク)と株式会社三井住友FG(北山禎介社長)が
プレスリリースを発表し、シティグループの完全子会社である
日興シティホールディングス株式会社(ダグラス・エル・ピーターソン社長)の傘下にある
日興コーディアル証券(本社東京都千代田区、渡邉英二社長)と日興シティグループ証券の一部事業を
三井住友FGに売却したことを明らかにした。
これに伴って日興シティグループ証券シティグループ証券に商号を変更した。
本件の最終取得価額は日興コーデ株式5,450億円と政策保有株式298億円の約5,750億円。
本件は、元々サブプライムローンに端を発したリーマン・ショックによって
金融危機が叫ばれていた際、シティグループが巨額の負債を計上。
わが国でも、その影響は出てきてはいたが欧米よりはまだその傷は浅く
リーマン債券やトレーディングによる損失が多かった。
そこで、シティグループが経営再建策の一つとして行っていたのが
日興グループの売却である。この売却話も紆余曲折があって三井住友に決定し
準備を重ねてきた結果、今回の売却となった。


これによって、三井住友FGは今後証券業・銀行業ともに業界最大手を
うかがう収益規模を目指すのは間違いない。
三井住友FGにはリテール部門がSMBCフレンド証券があるが
大手他社と比べるとオンライントレードやビジネスターゲットに見劣りがするというので
常に野村、大和などの後塵を拝してきた。
さらに、大和証券と合弁で設立した大和証券SMBCはホールセール専門で
その営業力は60%を出資している大和証券に支えられていた。
つまり、三井住友FGは、グループ内に稼ぎ頭の証券部門を持たなかったのである。
今回の日興コーディアルの売却によって、三井住友FGは極めて強力な
リテール部門を手に入れたといっていい。というのは、ホールセールと違い
一般顧客を相手とするリテール部門は顧客層が同じである三井住友銀行
バックアップを受けることが容易だからだ。
さらに、日興コーディアルの資金調達にも寄与できる。
三井住友FGは日興買収にあたって、大和証券SMBCの経営統合も目論んだ。
日興コーデはリテールの証券会社で、ホールセールは日興シティだったため
ホールセール部門を強化するための統合話だったのだろうが
大和証券側は独立を守りたいとして大和証券SMBCから撤退した。
これには、恐らく大和証券の危機感があったものと推察できる。


何はともあれ、強力な日興コーデを得た三井住友だが
野村・大和はどう立ち向かうのだろうか。


個人的にはSMBCフレンドと日興の合併は
必然的に出てくる話だと思うんだがなー。