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墨攻」を見た。
やっぱ春秋戦国時代はいい。あらゆるものに余裕が感じられるからね。
それにしても、この作品は正しい者が勝つ、というわけでもなく
主人公であれば特別扱いみたいなことはされない。
したがって、極めて後味の悪い映画である。
判官贔屓な日本人にはいささか不向きな感がある作品だが
墨家諸子百家の一つで、墨子を始祖とする集団。
作品では守城に長けている観点から描かれているが
実際、墨子の守った城は一度たりとも陥落したことがないというから
やはりプロだったのだろう。
そんな墨子も「落ちない城はない」と言っているように
いくら城の守りが堅かろうと、敵に撤退させるような事情がない限り
あるいは味方に援軍がない限り、城は確実に落ちる。
城攻めにおいて最も一般的な方法が兵糧攻めで、豊臣秀吉もこの方法で
多くの城を落とした。最も小田原の陣ではあまり効果がなく
城内に市場ができていたほどというから最後は謀略でもって落としたそうだが。
徳川家康も城攻めは苦手であったらしい。関が原の合戦で大垣城の城攻めが嫌だったから
関が原に誘い込んだという話は有名だ。
そんなわけで、攻城戦というのは非常に難しく、負ければどちらも痛手を食うものなのである。