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新嘗祭に感じる第一次産業の重要さ

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新嘗祭献穀者と御会釈遊ばす天皇皇后両陛下(平成25年、現上皇上皇号両陛下)

本日は「勤労感謝の日」とされているが

もともとは「新嘗祭」といい、大事な祭りの一つである。

新穀を天神地祇に勧め、天子様がこれを間し食し遊ばす。

古くから庶民もこの祭りを行っており、現在の各神社で執り行っている。

従って国民等しく神恩に感謝し、同時に五穀豊穣を祈るのである。

戦前の神祇令によれば、新嘗祭が「大嘗祭」に当たるもので

延喜式』によれば中祀に当たるのであると、神道辞典にはある。

 

祭りにも種類がある!

 

神社の祭りには、そもそも区別が明確にされている。

大祭 例祭 祈年祭 新嘗祭 式年祭 鎮座祭 遷座祭 合祀祭 分祀

中祭 歳旦祭 元始祭 紀元祭 昭和祭 神嘗奉祝祭 明治祭 天長祭

小祭 月次祭 除夜祭など

国家やその神社の創建に関わる祭りは大祭で、皇室に関わる祭りは中祭

それ以外は小祭といったところであろうか。いずれにしてもその季節ごと

または月ごとに行われるので、大事な祭りである。

この中で、例えば神嘗奉祝祭とは、10月17日に行われるが

畏くも天子様が宮城で収穫遊ばした新穀や全国の農家から奉納された初穂をば

伊勢神宮において天照大神に捧げ奉るのである。

神宮はわが国国民の総氏神であらせられるから、全国の神社では併せてお祀りを

するのである。

大祭の中でも、例祭、祈年祭新嘗祭は「三大祭」と呼ばれている。

式年祭や合祀祭などは、節目ごとに執り行われる臨時の祭りである。

 

第一次産業こそが国家の大本である

 

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神饌は多くの御供えがなされる(神社庁HPより)

さて、新嘗祭で神々に捧げ奉るものを「神饌(しんせん)」と呼ぶが

何も初穂だけというわけではない。その他に捧げられる神饌は

酒、餅、魚、卵、野菜、果物、菓子、塩、水である。

献幣といって、布織物や、それに代わる幣帛料をお納めすることもある。

ここで、例えば化学調味料どっさりの物や、メイドインチャイナの幣帛を

非礼であって、お納めするのは神罰が下ってもおかしくはない。

わが国の第一次産業が国家の大本であるというのは、ここからも

見ることができようというもの。

皇室を始め、全国の神社では祭りを季節ごとに、或いは月ごとに

行っているので、神職の方々はとても大変なご苦労をされている。

神祇官が廃止された今、神職の方々をどう支えていくかも

考えていかなければならないであろう。