白雉日報社公式ブログ

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現在も支那に残る鄧小平の亡霊

産経新聞社が発行している、近現代の指導者の裏側を見る

「〇〇秘録」シリーズが好きで、最近よく読んでいるのだが

これがなかなか新しい発見があって面白い。

で、このシリーズは大東亜戦争の指導者だけかと思いきや

中国共産党の指導者も扱っている。毛沢東周恩来・鄧小平の

シリーズが出ていて、毛沢東がいかに謎に包まれた人物であったか

支那国民に慕われた周恩来が実は保身に走る人物であったことなど

これまでのイメージが変わるほどだ。

 

鄧小平は改革者か、ただの暴君か

 

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周恩来(右)と談笑する鄧小平(左)

そして今は「鄧小平秘録」を読んでいる。鄧小平といえば

大躍進政策の失策を軌道修正すべく、国家主席劉少奇とともに財政再建

図ったが、自らの地位が危ういと感じた毛沢東らにより「走資派」と

攻撃され、失脚した人物である。その後、復活と再度の失脚

そして復権を経て不動の地位を確立した。

恐らく最も文化大革命期に政争に揉まれた人物である。

文革終結後は、市場開放政策を進めたものの、天安門事件ではデモ隊の

弾圧を行い、晩節を汚した。

しかし、現在の支那が凄まじい勢いで世界経済大国となったのは

明らかに鄧小平の市場開放政策の賜物であり

わが国にとっては、脅威が増したとも言えるだろう。

鄧小平の思想を現した言葉に

「黒猫だろうと白猫だろうと、ネズミを捕る猫が良い猫だ」がある。

しっかり成果を出せば、政治思想は問わずという現実主義ぶりが出ている。

彼の政治思想はそのまま現代の支那に受け継がれ、胡耀邦趙紫陽、そして

その次の世代の江沢民温家宝胡錦涛に繋がっている。

ただし、急激な市場開放路線、改革路線は内部矛盾を露呈させることになり

貧富の格差や実態の伴わない見せかけの経済成長など、多くの課題が山積している。

最近はウイグル弾圧問題や東シナ海における挑発行動などが各国の反発を呼んでいる。

完全に支那は行き詰っているといえるだろう。

数年前に評論家の石平氏が来仙された時

劉少奇や鄧小平が生きていれば、どうですか」と尋ねた。

石氏は

「いや、とてもダメです」と吐き捨てた。

支那の政治課題は、複雑かつ根深いものであり、誰がやっても解決できない

というものであったろう。

現在の支那の基礎を築いた鄧小平は、偉大な改革者であったのか

それとも負の遺産を現在に残した「老害」であったのか。

習近平政権は今後どのような舵取りをするのか注目されるが

はっきりしているのは、わが国にとって支那は不倶戴天の敵であるということだ。