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勢いに乗る「ウマ娘」、リアルの競走馬にも興味を

目下、「ウマ娘 プリティーダービー」のアプリゲームが

ソーシャルゲームのセールスランキングでトップを独走中だ。

game-i.daa.jp

売上高も200億円に迫る勢いで、メディアミックスということもあって

関連作品の売り上げも非常に良い。

例えば「ウマ娘 プリティダービーマガジン」は発売当日に既に品薄。

やむなく電子版で買う人もいるとか。

僕はたまたま立ち寄った店で売っていたから運が良かった。

リアル競馬にハマる人も多いようで、ソシャゲ課金もリアル競馬も

ほどほどにしていただきたいもの。

(もっとも競馬はレース数が決まっているし、JRAや公営競馬の収益になるから

 負けたお金は実質行政に入るわけであるが)

 

活躍した名馬の第二の人生とは…。

 

ところで、登場するウマ娘のモチーフとなっているのは名馬ばかりで

現在は種牡馬繁殖牝馬として活躍している馬もいれば、繁殖として

成功せずに、そのまま功労馬として牧場で余生を過ごす馬も多い。

功労馬で気になったのは、何億円も稼いでいる馬は良いとしても

G1一勝くらいだったり、数戦しかしてないのに引退した馬は

必然的に獲得賞金も少ないのだが、どうなるのだろうか。

乗馬クラブで使われるケースもいたり、例えばメジロファントム

トウショウファルコのように、誘導馬*1

として活躍の場を与えられることもあるようだ。

だが圧倒的に多いのは、牧場で功労馬として過ごすケースだ。

馬といえば、面倒を見る牧場スタッフの人件費や餌代などを見ると

安くても月10万円~20万円はかかるといわれている。

これらを馬主がポンと払ってくれれば良いが、ビジネスでやっているところは

なかなか難しい。そのため、所有権ごと売却するケースが多い。

そのため、引退後の競走馬を引き受ける牧場は

なかなか費用面でやりくりが大変なようだ。

例えば、なかなか勝てないことで有名な「ハルウララ」は、後援組織である

「春うららの会」が会員を募ってその会費や寄付でもって面倒を見ている。

 

功労馬繁養展示事業を年間200頭活用

 

ところで、引退した競走馬の余生を過ごしてもらおうと

(公財)ジャパン・スタッドブック・インターナショナルが「功労馬繁養展示事業」

を実施し、馬を一般に公開することを条件に、助成金を支給している。

助成対象は10歳以上で、中央競馬の重賞勝利馬に対しては月2万円

地方重賞勝利馬は月1万円が支給される。

もちろん、それだけでは足りないから、ある程度は牧場の持ち出しや後援組織に

頼らざるを得ない部分がある。ただ、この制度を利用して第二の人生を歩んでいるのは

実に200頭に上ることから、いかに必要な制度であるかがわかろうというものだ。

一方で、なぜかこの「功労馬繁養展示事業」の条件に合わず、行方不明になっている

名馬もいる。例えば日本ダービーではトウカイテイオーに次ぐ2着で

菊花賞を制したレオダーバンは、引退後に種牡馬として成功せず、2001年を

最後に廃用となった。その後の消息は不明。

さらにスプリンターズスタークスやスワンステークスなどを制し、実に4億円を稼ぎ

種牡馬としても重賞馬を出したダイタクヤマトは2010年に乗馬クラブを除籍されてからは

消息不明となり、いろいろな方が探しているようである。

さすがに全ての馬の引退後を追うことはできないにしても、重賞を制した馬は

助成金の対象になる。このような制度を活用しないで、除籍にしてしまうのは

いささか気の毒ではないだろうか。

ウマ娘で、競馬に興味を持たれた読者諸氏には、ぜひ引退後の競走馬の境遇についても

ご理解いただき、可能なら支援も考えていただければ幸いである。

スリーエス ホースプロジェクト3S 引退した競走馬の命を救う 支援活動 セット内容 感謝状 会員証 ポストカード

*1:競馬場で出走馬をレース場まで先導する馬