名脇役しか出ない「バイプレイヤーズ」の魅力!
ある日、会社の人に「バイプレイヤーズって知ってる?」と聞かれた。
何だろうそれ。聞いたことがない。
「脇役しか出ないドラマなんだけど、大杉漣が出てる」
ほうほう、それは面白そうだ…。どこで見られるの?
「テレ東」
「!?」
「テレ東」
いや、今や地上波でもネットで配信している時代だ。
さっそく検索してみると…なんと、ちょうどニコニコで配信しているじゃないか。
しかも、なぜかテレ東チャンネルに登録しているから無料で見られる。
そんなわけで毎週の配信楽しみにしている。
【予告編#1】バイプレイヤーズ ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~ (2017) - 遠藤憲一,大杉漣,田口トモロヲ
この「バイプレイヤーズ」は、名前の通り、名脇役が主に出演しているドラマで
毎シリーズ、テーマを設けてヒューマンドラマを繰り広げている。
シリーズ最初は「もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら」で
大杉漣さん、遠藤憲一さん、田口トモロヲさん、光石研さん、松重豊さん、寺島進さんが
シェアハウスで暮らしながら巻き起こる騒動を描いたもの。
次シリーズは「もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら」で
この時に大杉漣さんが急逝したものの、共演者の要望で脚本を書き直した上で
完結させることができた。
大杉さんが同作をどれだけ愛していたかという逸話もあり
感動を新たにした。
そして今配信しているのが「名脇役の森の100日間」で
撮影所「バイプレウッド」を舞台に、番組ごとの確執や
俳優、女優同士のぶつかり合いを描く。
このシリーズは、本人役でしかもキャラもほとんどが素の演技というのが面白い。
ちょいちょい現実のネタを挟んできており
「テレ東朝ドラ~」では、テレ東がNHKに対抗して朝ドラを作るという経緯で
大杉漣の「これテレ東かあー」「所詮テレ東だよ!」と自虐的なセリフがあったり
テレビ制作の裏側を垣間見ることができることも魅力だ。
素の演技が見られるのはバイプレだけ!
配信している前シリーズを見ている最中。ゲスト出演する役者も豪華で
「え!こんな人が出るの?」と驚きながら楽しんでいる。
「テレ東朝ドラ~」では毎回シークレットゲストなので、実際に出演した時の
皆さんのリアクションが、本当に笑ってしまうのだ。
僕は最近のドラマはあまり見ないが、往年のバイプレイヤーに焦点を当てるのは
本当の意味で「役者ってこうだ」と言われている気がして
素晴らしい発想だと思う。しかもなぜかNHKをライバル視しつつ
自虐に走るというネタは、全国ネットに成り切れないテレ東らしさが出ている。
そんな「バイプレイヤーズ」。
実は映画化も進んでいて、その名も「もしも100人の名脇役が映画を作ったら」
が決定している。そのキャストたるや…唸ってしまうほどのバイプレイヤーズだ。
最近ドラマは低調を続けているが
映画や舞台などは好きという方に僕はオススメしたい。