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塩竃市が「鬼滅の刃」人気に?

毎年の習慣ということで

年賀状を送るとき、ハガキの裏側を彩るのに

必ずどこかの日の出の写真を入れている。

昨年は松島だったが、今年は南にしようかなと思っていたら

「塩釜がいいよ」と会社の人にアドバイスをもらった。

というのも、実は塩釜市というのは今年ブームなのである。

空前の大ブームとなっている「鬼滅の刃」。

主人公の竈門炭治郎の「竈」というのは、塩釜市の「釜」の正式名称でもある。

それで、一躍有名になっているそうだ。

www.city.shiogama.miyagi.jp

「塩釜」は常用漢字、「塩竃」は正式名称、「鹽竈」は鹽竈神社のことを言う。

つまり、「塩釜」と一言で言っても書き方は3つはあるのだ。

そんなわけで、塩釜について正しく書こうとすると、一度は迷わない宮城県民は

いないであろう。

塩竃市では、なぜこの字にこだわるのだろうか。

昔は、この地域は製塩が盛んであり、海水を煮て塩を得る方法を用いていた。

この時に使う竃のことを「塩竃」と呼んだ。

一方、「釜」は飯などを炊くのに使用したから、意味が違うのである。

(正しくは、鹽竈神社ではなく、その麓の御釜神社で行っていた)

 

広く崇敬集める鹽竈神社

 

主祭神塩土老翁神シオツチノオジ)で

「凡て物をよく知れる人」(古事記伝)という神である。

住吉神や潮路神と同一視する説があり、海の恵みをもたらすという。

神道辞典によると、海というのは多くの民族に老いた存在に見られることがあり

そのために「老翁」とつくのだという。

この鹽竈神社は、平安時代には既に建立されていたとみられていて

陸奥国府である多賀城に向かうため、ここに港があったことで大いに栄えた。

藩政時代には、伊達氏の崇敬が篤く、それが今でも広く参拝者を集める要因に

なっている。

実際、塩竃市の観光の顔といえば鹽竈神社である。

不思議なことに、観光客入込数を見る時は、鹽竈神社の参拝者数を見ればいい。

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海上保安庁の拠点の一つでもある

門前町」といえる塩竃市ではあるが、松島や付近の島々へ瀬渡ししてくれる

船が運航しているので、松島とを往復して多くの島々を眺めるのも風情があって良い。

ぜひ仙台にいらっしゃった方は、塩竃にも足を運ばれてみてはいかがだろうか。

ところで肝心の日の出は、神社からは方向がまるで違うところだった。

それで慌てて海まで移動して何とか撮影できた。