スマート農業が日本の食を支える?
最近、「天穂のサクナヒメ」をやりこんでいて
何年も稲作をしていると、本当に米農家への
感謝の気持ちが沸いてくる。
それと同時に、数年前に米農家の方にお話を伺った時のことを
思い出した。その時は、転作についての話だったのだが
「なぜ転作を?」と聞いたところ
「転作をすると、補助金を貰えるんです。米だけでは
食べていけないので」
と話されていた。なぜなら、米をいくら作っても
価格が低いため、それで生活をするのは不可能なのである。
例えば、「令和2年度産米の相対取引価格・数量」によると
宮城県の「ひとめぼれ」の価格は、玄米1トンあたり1万4902円だ。
つまり1キログラムあたりわずか14.9円になってしまう。
これは以前、農家の方に聞いた取引価格と合致する。
しかし、店頭に並ぶのは5キログラムで2000円ほどである。
このあたりは各工程でコストが掛かるためだ。
玄米を精米して、それをパッケージングして
農協に収められ、それを各個店に出荷する。
農家は農協から出荷の支払いがあるが
補助金も支給される。
補助金頼りの農家
同時に、国や県、市町村の補助金でもってどうにかなっている。
例えば、米を作った後に「転作」する場合、麦では
10アールで3万5000円になる。10アールはおよそ田んぼ一枚をいう。
全国平均では一戸あたり2.32ヘクタール=232アール。
40万円以上の補助金が支給されている。典型的な農家は
補助金がなくては生活できないのが現状だ。
そこで、農協に卸さずに自分で加工、商品化し販売する
農業の六次化や、何軒かの農家が集まって大規模化する農業生産法人の
立ち上げによって、利益を増加させる試みが増えている。
最近ではITやAIを活用した「スマート農業」で収量と品質を上げる
事例も増えているようだ。
「天穂のサクナヒメ」プレイヤーであれば、スマート農業が
いかに便利かがわかるであろう。
「あの稲作がいいんだよ!」というこだわりもお持ちかも。
新規就農促進はわが国の国策であるが
本当に新規就農者を増やしたいのであれば
収入の面である程度のビジネスモデルがなければ厳しいだろう。