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衰退する白石市、駅前整備はどうなっているのか?

昨日から、宮城県南部の白石市に行ってきた。

白石市は人口3万3185人(10月末)で

JR白石駅のほか、新幹線の白石蔵王駅もあり

東北自動車道白石ICが設置されていることもあって

交通の便が非常に良いのが強みの一つ。

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片倉氏の居城、奥羽越列藩同盟の拠点の白石城白石市HPより)

歴史的に見ても、仙台藩の中で片倉氏が1万7000石を領し

一国一城令の中で、特例として白石城だけが存続を許された。

戊辰戦争にあっては、奥羽越列藩同盟公議所が置かれた

宮城県南における拠点の一つである。

しかしながら、同市では深刻な衰退傾向にある。

例えば人口は2010年10月末で3万7861人で、この10年で4500人もの

人口が減少している。高齢化率も35%を超えており、持続可能な都市運営に

黄色信号が灯っている。

 

駅前にビジホ一軒?

 

僕が実際、ここに一日滞在して駅前を見てみたのだが

まず白石駅前の衰退ぶりは危機的である。

白石市都市計画マスタープラン」によると

白石駅前整備について

 ・身近な通勤通学、買物等の生活や広域交流を促進する公共交通の機関となる拠点として位置づけます。
・鉄道とバス、タクシー等の交通結節機能の強化を図るため、必要に応じて駅前広場や関連する各種交通施設の整備・改善を図ります。
・利便性の向上、東西ネットワークの確保、ユニバーサルデザインの配慮のため、白石駅東西自由通路の整備を推進します。
・公共交通の利用促進を図るため、必要に応じてパーク&ライド駐車場、サイクル&ライド駐輪場の利用を推進し、環境負荷低減に努めます。

と方針を示している。

確かに、東西自由通路やタクシーの交通結節については便利といえる。

しかし、この計画の場合、駅前の商店街や店舗への回遊性は

高まるわけではない。つまり駅前周辺は衰退し、国道4号周辺の郊外店に

集客することになる。

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駅前で駐車場だらけ。もはや停め放題である

だが少子高齢化が進み、自動車ができない人が増えてくると

郊外ではなく、駅前から市役所に至るまでの商店街の活性化が必要なのだ。

しかも、非常に厄介なことに、白石駅前にビジネスホテルは

たった1軒しかない。その割に駐車場はやたら多い。

本来、そのまちの顔である駅前にビジネスホテルが1軒というのは

どういうことなのだろうか。

10月25日に行われた白石市長選で当選した山田裕一市長は

東北自動車道白石スマートICや工業団地の造成などを公約に掲げているが

駅前整備は触れていない。

つまり白石市としては白石駅周辺活性化について明確なビジョンを持っていないのだ。

観光に力を入れているはずのまちが、それで良いのだろうか。

まず当局におかれては、駅前の整備、再開発について調査を行っていただきたい。