白雉日報社公式ブログ

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収拾できるか?アルメニア・アゼルバイジャン戦争

旧ソ連アルメニアアゼルバイジャンの武力衝突は一向に

和平の糸口が見えない。

もともとナゴルノカラバフ自治州を巡る領土紛争であったのが

アルメニア軍がアゼルバイジャンの第二の都市ギャンジャを砲撃

1人が死亡する事態にまで発展している。

news.yahoo.co.jp

すでに双方の死者は200人を超え、戦闘は激しさを増す一方だ。

というのも、アゼルバイジャン側にはトルコが肩入れし

アルメニアイスラエル製の高性能ドローンを使用して

アゼルバイジャンの装甲車両を攻撃している。

米国、ロシア、NATOなどは停戦を呼びかけ、アルメニア

これに応じる旨を表明しているが、アゼルバイジャンはこれを拒否。

ロシアはシリアやリビアなどから武装勢力がトルコ経由で入り込んでいると

指摘している。

 

もはや戦争。しかもタチの悪い

 

つまり、これはもはや局地的な武力衝突では済まないし

戦争状態にあるといって過言ではない。

毎日新聞は10月6日付の記事で、トルコの介入主義を

オスマン帝国の復活を夢見ているかのようだ」と評した。

mainichi.jp

 

トルコが介入主義に走っているのは疑問の余地はないが

少なくともオスマン帝国が強大国であったのは

コンスタンティノープルを陥落せしめたあたりくらいなもので

近代化に遅れに遅れて、第一次大戦では英国にフルボッコにされるという

ツイていない国であった。

オスマン帝国の復古を目指すというところまでは言い過ぎであろう。

どっちが先に矛を収めるか、がカギになるだろうが

殴り合いの最中で突然戦闘を止めようという軍隊はいない。

泥沼に入り込んでしまっているのが現状である。

 

当然、わが国は関わるではない。

領土紛争ほど面倒なものはないからである。

それは竹島を巡るわが国の状況を見てもわかる通り

一朝一夕で解決するものではないからだ。

しかも単なる領土紛争ではなく、民族主義が前提となっている場合

余計にたちが悪い。介入しても良いことなど一つもありはしない。

 

どこがカギを持っているか?

 

ナゴルノカラバフ自治州を中心に、戦線は広がりつつあるなかで

武力介入するのはロシアでさえ躊躇しているもようだ。

ただし、ロシアはアルメニアと軍事協定を結んでいるから

限定的武力介入は有りうる。そうなったら、世界大戦への一歩である。

勘違いしないでほしいのは、領土紛争は突然に始まったことではない

ということである。世界中で領土紛争は起こっている。

たまたま大規模な戦闘に発展したのであって、このような

危険性は世界中のどこでもはらんでいるということである。

そういえば、国連安保理は緊急会合を行っただけで

実効性のあるメッセージを未だ発表していない。

どのように収拾させるのか、どの国がカギをにぎるのか

注視していく必要がありそうだ。