白雉日報社公式ブログ

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もう買った?プレミアム付き商品券の狙いとは

読者の皆様は、プレミアム付き商品券を買われたであろうか。

これは、新型コロナ禍で停滞した経済を回そうと

住民向けに各自治体で発行されているもの。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ae4d6a4de4cace85d39cda9dd0fdf837b51ba17d

本来、資金決済法により商品券を発行するにあたっては

6か月以上の有効期限を設ける場合、供託金を納めなければならない。

しかし、このコロナ禍に当たっては、そのような余裕がないところが多い。

そこで特例措置として供託金制度を省略し、発行が可能になった。

 

新たな商店街復活も狙える?

 

プレミアム付き商品券は、自治体により幅があるが

1万円で1万2000~5000円の商品券を購入することができるもの。

キモなのは、これを使用できるのが、商店街や商店会といった

地元のまちの店舗に限られていることだ。

これを機に、コロナ禍で売り上げ低迷にあえぐ地域の店舗への消費喚起を

図ろうというわけであるが、もう一つこれまで郊外型大型店に取られた

客足を地元の商店街に戻そうという意図も垣間見える。

これまで、国や行政は「まちづくり三法」といって大型店の中心部への

出店を規制してきた。しかし、それでは郊外に大型店舗ができ

かつ中心部から郊外へ人の流れが変わったことで、大型店の出店を

抑制するどころか、むしろ中心部に人がいなくなってしまうという

結果を生み出してしまった。

もちろん、商店街の工夫ももっとあるべきだし

国の中心商店街活性化法といった、これまでの焼き直しのような

ものではなく、もっと抜本的な支援策が求められていた。

そこへコロナ禍である。全てがひっくり返り

地域店舗への大盤振る舞いといえる支援。単に販路支援だけではなく

一度商店街で買い物をしてもらい地元店舗の魅力を再発見してもらいたい

(リピーターの確保)という狙いがあるように思える。

幸い、全国的にこのプレミアム付き商品券は好評で、中には既に売り切れ

希望者多数のため急きょ、抽選となったまちもあるそうである。

商店街活性化につながれば一石二鳥といえるだろう。

 

石垣市では補正予算案が「流産」

 

一方で、そうスムーズにいかないまちもある。

沖縄県石垣市では、このプレミアム付き商品券にかかる補正予算案が否決された。

http://www.y-mainichi.co.jp/news/36667

1万円で1万5000円分の買い物ができるので、お得なのは間違いないのだが

低所得者層への配慮が足りないというのである。

今度は5000円分を無償配布するか1万5000円の商品券を購入するかの

選択制になったものの、これも人数によって格差が出るという意見があり

結局は否決になった。

このプレミアム付き商品券は、自治体によってまちまちで

販売方法も数も、プレミアムもバラバラである。

というのも、自治体の補正予算から計上し、そこから制度設計しているためだが

本来は国が補助すべき内容ではないか、ともいえる。

実は国は国で、「Go To キャンペーン」の一つに「Go To 商店街」を

予定している。つまり自治体独自の支援の後、第二第三の支援策があるということだ。

https://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/ks/ks-sub10/02_R2.7.27~29_GoToyravel_GoToevent_shotengaizigyou.pdf

逆に言うと、そうでもしなければ、この停滞した景気を浮遊させることは到底不可能である。

ダイナミズムな景気回復策が求められており、それらは切れ目のないよう

常にメニューとして用意されておくべきだ。

もちろん、利用してもらわないと意味がない。

ぜひ、皆様におかれては普段大型店舗を使っている方でも

今回は地元の店舗を利用していただき、まちの経済を回していただきたい。