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ガルパン最終章第2話開始、聖地巡礼に弾みへ

全国のミリタリーファンに人気の、「ガールズ&パンツァー 最終章」(以下ガルパン

の2話が本日、上映開始した。

同作品は、2012年10月から翌年3月までテレビアニメで放送されたもの。

OVAやテレビアニメが大ヒットし、舞台となった茨城県大洗町

多くのファンが訪れたことが「聖地巡礼」のモデルケースとなり

観光庁茨城県から表彰されたこともある作品だ。

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地元の茨城交通のラッピングバス(16年5月撮影)

例えば、大洗町では大きなイベントとして、同商工会が主催する「海楽フェスタ」や

あんこう祭」があるが、いずれも入場者数は右肩上がり。

2018年のあんこう祭(11月)には約13.5万人が来場、12年に約6万人だったのが

倍以上、過去最多の来場者を記録した。

主人公の西住みほ役、渕上舞さんらが毎年トークショーに出演することもあり

大盛況となったが、それと同じくらいの多彩な物販やあんこうの吊るし切りなどの

企画に観客は大喜び。さらに来場者は中心部商店街へ回遊に繋がっている。

 

中心部商店街の売り上げが増加

 

15年に筑波大学が実施した調査によると、その中の一つである

曲がり松商店会の小売店21店のうち、平日の来客者のほとんどは

ガルパンファンであるが、土日祝日になるとガルパンファンが9割を占める

店舗が9店舗に上ったという。さらに、売上高も放送後は6店舗が1.2倍となり

2~7倍に増加した店舗もあったそうだ*1

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アニメに登場した店舗には人が集まる

もちろん、課題も多い。店舗ごとに人は来るのだが

客単価は高くないのである。200~300円といわれているが

店舗売り上げとしては圧倒的に低い。来客の呼び水としては気軽に買えるものは

当然必要だが、その店独自の商品も開発することが重要だ。

ただ、マグカップやTシャツなどは販売しやすい一方、リピーターは既に

保有している人が多いため、例えば定期的に商品を見直すか

消費物にすべきだろう。定期的に商品の入れ替えを行えば

既存商品への価値が向上するし、新商品への需要も増加するとみられる。

 

期待以上の出来!ファンは再び大洗を目指す

 

さて、最終章第2話であるが、初日ということもありMOVIX仙台は大入りであった。

期待を裏切らない、極めて予想以上の出来であったといえよう。

戦車それぞれの特徴がよく描かれていたし、ストーリー展開も

(一部詰め込みすぎとも思ったが)キャラクターの魅力がよく

描かれていたと思う。とにかく本作は細かい描写にもこだわりが多い。

従って、一回目に見つけられなかったということで

リピートしたい動機づけはしっかりしているといえよう。

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入場者特典のミニ色紙。キャラ原案の島田フミカネ氏によるもの

興行収入サイトなどを見ると、初日の滑り出しは好調のようである。

この調子で、興行収入を伸ばしていくものとみられており

それに伴って、ファンの「聖地巡礼」により弾みがつくのではないだろうか。

アニメと連動し、まさに「打てば響く」動きをする大洗町

どのような面白い動きを見せてくれるのか、今後も楽しみである。


【再掲】『ガールズ&パンツァー 最終章』第2話 劇場本予告(60秒)

*1:茨城県大洗町における「ガールズ&パンツァー」がもたらす社会的・経済的変化-曲がり松商店街と大貫商店街を事例に-http://www.geoenv.tsukuba.ac.jp/~chicho/pub/WWW/nenpo/038/03.pdf