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タマヒュンを体験する「エベレスト 3D」

エベレストの大量遭難事件を描いた映画「エベレスト 3D」を見てきた。
何だか毎週のように映画に行っている僕だけどエベレストは見たいと思ってた。
エベレストはご存知、ネパールとチベットの国境をまたぎ、標高は8850メートルと世界で最も高い山
として有名。1920年代からこの山にアタックする登山者が増え
1953年、エドモント・ヒラリーとテンジン・ノルゲイのイギリスチームが
初登頂。1970年には松浦輝夫植村直己が日本人として初めて登頂に成功した。


本作では1996年5月に発生した大量遭難事件をモチーフとしており
20年も経っていないごく最近の出来事を映画化したもの。
当時、エベレストは登山も活発に行われていたことから
ガイドが金銭を貰って顧客を安全に山頂までガイドする「商業登山」が行われており
ここでは、登山ガイド会社「アドベンチャー・コンサルタンツ(AC)」隊のロブ・ホール隊長を中心に
物語が展開していく。
AC隊は12人、別の登山ガイド会社「マウンテン・マッドネス」隊は13人、台湾隊は3人と実に28人が
同じ時期にエベレスト登頂に挑むという「大混雑」の様相を呈していた。
「富士山じゃねえんだから、28人て少なくね?」と思われる人もいるかもしれない。
エベレストに限ったことではないが、難易度の高い山はアプローチするルートが限られており
特に難所であるところは慎重に進まなければならない。
チームは護送船団方式で、遅い人に合わせるようになっているから
必然的に難所では渋滞が起きてしまうのであった。
しかも、この3つのチームはそれぞれ5月10日アタックを予定していたからなおさらである。
さらに運が悪いことに、エベレスト周辺に向けて、嵐が接近中であった。
ベースキャンプから天候の情報を受けていたロブは、夜明け前に最終キャンプ地を出発して
14時をタイムリミットに山頂へのアタックを開始した。
ところがいろいろなトラブルが発生し、予定を大幅にオーバーしてしまう。
そうこうしているうちに嵐に巻き込まれ、大規模な遭難事故に発展
8人が命を落とすという悲劇になってしまった。
この中には、日本人登山者で、女性2人目の七大陸最高峰登頂を目指した難波康子氏も含まれていた。


本作では、山がいかに恐ろしいものか、同時に魅力的なものかを描いている。
作中に「なぜ山に登る?」と質問するシーンがあるが
その答えが的を射ているといえよう。
特に3Dなので、迫力は満点である。
そして、登山の大変さがよく伝わってくるのが本作の特徴だ。
実際にエベレストのベースキャンプに行ってロケハン、セットを再現したわけだが
作品に参加しやシェルパ(地元民によるガイド)は本当にベースキャンプにいると思うほど
びっくりしたという。
それからカメラアングルにもぜひ注目してほしい。
エベレストの雄大さを出すための遠景、断崖絶壁の危機感を出すための直上からのアングル。
それに、そのシーンのシチュエーションによく合った音楽。
「99.999%の人はあの山に登ろうとは思わないよね?だから、そういう人たちがあの山に近づきたいなら
この映画でそれを体験してほしいと思った」とは
コルマウクル監督の言。そうだね、僕は絶対にエベレストに登ることはないと確信した。


公式サイトはこちら
http://everestmovie.jp/