白雉日報社公式ブログ

日本第一党東北地方の何でも屋さん。

取引先の社長と戦争を振り返った件

仕事の取引先で、久々に仕事の話をほっぽり出して
戦争の話で話し込んだ。
取引先の社長は仙台でも有数の老舗企業なのだが
たまたま仙台空襲で瑞鳳殿が焼けたのは実に惜しかったという話から
仙台城跡が狙われたのは第二師団司令部があったからだという話になり
その第二師団の話になったのだが
件の社長のおじは、応召して第二師団に配属され
ガダルカナル島にて敢闘されたのだという。


「おじに聞いた話だけど」と前置きして社長が言うには
ガ島で敵の爆撃というのは、時間がぴったり決まっていて
飯を食ってブリーフィングをして、ちょうど壕に入るあたりに
爆撃にやってくるのだという。
そして時間ぴったりに飛行場に引き上げていくわけだ。
その間、我が方は物資も弾薬も少ないから一発も撃てずに壕に隠れるだけ。
敵機が引き上げた後に、運悪く戦死した戦友を埋葬して一日が終わる。
それを繰り返していたそうだ。
そうこうしているうちにマラリヤに罹り、危ないところだったのを
ガ島撤収作戦が始まった。


命拾いしたかと思いきや、乗った輸送船のエンジンが不調で
何と途中でエンストしてしまったのだという。
運良く、敵に発見されることはなかったので、そのまま台湾に到着し
その後内地に戻されたわけだが
マラリヤが治ったところに、また南方に移送される話が浮上した。
ところが、今度は肺に異常が見つかり「肺結核の恐れあり」とのことで
除隊となって終戦を迎えたのだという。
「あみだくじのようで、運が良かったんでしょうね」と
しみじみと語ってくれた。同時に第二師団は極めて勇敢であり
散々米軍を恐れさせたのだということも話していた。
ここで安保法云々という話はしなかったが
やはり領空を防衛するための十分な防衛力がなければ
敵は数百機もの大編隊を送り込むことができるし
それだけは何としても避けなければならない。
「なぜ戦後70年間、わが国が戦争に巻き込まれなかったか?」
との問いに
「9条があるから」「米軍が守っているから」など
いろいろな分析があるが、僕は「戦争なんてわが国の周りで起きようがなかった」
と言いたい。
支那、朝鮮はこれまでわが国と事を構えるような国力はなかった。
従って、支那チベットベトナムなどの小国を侵略していたのである。
そんな国際情勢を踏まえてわが国のドクトリンは、対ソ連戦で推移しており
ソ連崩壊後はロシアの拡大主義に備えてきた。


戦争がなかった理由に「9条があるから」という人に言いたいのだが
9条があるにも関わらず、竹島をめぐって多くの日本人が殺傷され
領土を奪われた。それはなぜか。
9条があるにも関わらず、北朝鮮による日本人拉致事件が起き
相次いで工作船との銃撃戦が発生したのはなぜか。
9条があるにも関わらず、毎年のようにロシアに拿捕される漁船が
出ているのはなぜか。
紛争や銃撃事件は起きている。戦争だろうが紛争だろうが銃撃事件だろうが
人は死ぬ。戦争はいけないが、紛争は良い?或いは戦争も紛争もいけないが
銃撃事件は良いのだろうか。
前述した事件の大部分は一般人が被害に遭っている。
工作船との銃撃事件も、実際に交戦したのは海上保安庁である。
国民が遭難している時、或いは四面楚歌の只中にいる時こそ
自衛隊の本領発揮である。そのための「新三要件」ではないのか。


また「米軍が守っているから」という人にも言いたい。
確かに抑止力として「核の傘」「日米安保」のスキームとして
働いているのは確かであろう。
ところで、わが国が紛争・銃撃事件に巻き込まれた際
米軍の援助はあっただろうか。
わが国は朝鮮戦争から湾岸戦争イラク戦争まで
米国に多大な貢献をしたにも関わらず、軍事面での見返りはほぼない。
もちろん、災害派遣については感謝しなければならない。
トモダチ作戦」では実に大きな働きをしてくれた。
だが、在日米軍が存在しているのはなぜか。安全保障の側面が大だからではないか。
辺野古基地移転の問題も紛糾している。
なぜ米軍が必要か。それをきちんと示せないと、支持を得ることは難しかろう。