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目標1日で達成も!多彩なクラウド・ファンディングに脚光

プロジェクトをスタートさせるにあたって
資金調達の手法に、クラウドファンディングを導入する
企業が増えている。


短文投稿サイトtwwiterを利用した
イベントの出欠確認サイト「twipla(ツイプラ)」では
芸能人などにフラワースタンドを送る企画や
オフ会などのイベントの出欠を確認することができるほか
企業がチケットを販売することも。


また、株式会社サイバーエージェントクラウドファンディング
(東京都、中山遼太郎社長)が展開する『Makuake』では
多くの企業が資金調達の手法として導入。
監督と原作者が手弁当という低予算ながらも大ヒットとなった
「心霊写真部」では、続編の制作費用を捻出するため
同サイトを活用。目標金額50万円だったところ
8月29日開始からおよそ1カ月過ぎた10月7日現在で
183万2551円、実に366%に達している。
支援金額も1000〜5万円まで用意されている。
1000円の支援はスチール写真、2000円はエンドクレジットに
名前記載、と続き最高の5万円は劇中に登場するマスクや
ニコニコ生放送の鑑賞券など、バリエーション豊富だ。
募集期間は12月29日までで、さらに支援金額が伸びることは
間違いない。
永江二朗監督は「皆さまのおかげをもちまして目標金額の
倍となる100万円をたった一日で達成しました。本当に
感動と感謝でいっぱいです」とコメントを出している。


また、「Makuake」では文化放送とも連携。
オーディオドラマCD「クアッドクロス」の続編制作費も
このサイト上で募集しており、これまた3000〜20万円コースを
用意されている。特典もCD全巻プレゼントから収録現場見学権など
豪華な内容となっている。
9月20日〜10月20日までとなっており、7日現在95万4232円と
目標金額の500万円までは厳しいところ。
とはいえ、100万円を超えることは間違いなく
単体のプロジェクトとしてはかなりの部分をカバーできるだろう。


このビジネスモデルは、果たして定着するのだろうか
というのが課題である。
このような形での資金調達は、実は最近のことではない。
2000年に、コナミ株式会社が「ゲームファンド
ときめきメモリアル」という投資信託を発売したことがある。
ファンドで続編の開発資金を調達しようという試みであったが
募集金額が12億円に対し、実際に集まったのは7.7億円と
大変厳しい数字に終わり、ファンドによるコンテンツの資金調達は
困難であるという認識が深くなってしまった。
もちろん、その原因は発売価額が一口1万円と高額であったことと
募集金額を高く設定してしまったということが挙げられるだろう。


しかし、現在行われているクラウド・ファンディングは
数千円からと、気軽に出せる金額からとなっているほか
WEB動画などを駆使した宣伝もあり、特典も多数用意されているため
多少高いものでも、熱心なファンは支援するだろう。
そのように選択肢が広いということも、大きなメリットである。


一方、デメリットも多い。例えば映画ファンドによく見られる光景だが
エンドクレジットに名前が載せたいため、多くの人が支援した結果
エンドクレジットが大幅に長くなってしまったという例もあるのだ。
支援者に応えようとする余り、作品に悪影響が出てしまうことは
支援者側にとっても本意といえまい。


そして実は、このクラウド・ファンディングはいくつか種類があるのだ。
一つは「ときメモファンド」のように、証券会社などが投資信託
発売するもの。
もう一つは、商品購入型とよばれるもの。
海外で人気のクラウド・ファンディングサイト「Kick Starter」では
数多くの日本の企業が多額の資金調達に成功している。
アニメ「リトルウィッチアカデミア」(大塚雅彦氏が社長を務める
トリガーが製作)
の続編製作費用をKick Starterで募集したところ
わずか1日で15万ドル(約1500万円)を達成した。
1カ月では何と62万ドルを超えたという、驚きの結果だ。
もちろんこれは特典がついており
1ドル以上はオリジナル壁紙
50ドル以上は作品BDやアートブック
2000ドル以上ではキャスト陣のサイン台本など、豪華な特典が満載
であることからできたプロジェクトといえよう。
実は、この手法は法的には「通販」と同じように扱われる。
1000 円寄付して写真を貰えるという表現は、実は逆で
写真を1000円で買うという解釈になっているのである。
そのため、Makuakeでは支援に対する特典のことを「リターン」
と表現しており、特定商品取引法の対象となっている。
(現にMakuakeサイト下部には特定商取引法に基づく表記がある)
もう一つは純粋な寄付によって成り立つものであり
例えばヤフーYahoo!ネット募金や「JustGiving」などが挙げられる。
5月中旬に発生したセルビア大雨への支援を求めるプロジェクトには
9126万7720円の寄付が集まった。
また、ノーベル生理学賞で有名になったips細胞の研究開発資金調達のため
京都大学iPS細胞研究基金が寄付を募集している。


ちなみに当社では、「心霊研究部」「セルビア豪雨緊急支援」
「クワッドクロス」に対して支援を行っている。
読者においては、それぞれのクラウド・ファンディングサイトで
自分に合った支援を探してみてはいかがであろうか。