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で、世界のはてってどこなのよ?

数年前、「セカイ系」なるジャンルが流行ったことはご存知だろうか。
ドラマやアニメなどで、主人公をめぐる物語には
「世界の運命」を左右する運命が待ち受けている、というもの。
この定義も諸説あって、例えば「世界の滅亡を救おう」という
大前提ありきでは、この定義は成り立たないという説もある。
あくまで「あれ、これって実は世界がやばいんじゃね?」みたいに
何気なく過ごしていた日常が、実はそうだったというような
突拍子もない展開につながるものをいう場合を言うようだ。


ところで、我々が住む地球が丸い惑星だったと知られて
実は500年程度しか経っていないことはご存知だろうか。
もともと、この説が提唱されたのは、古代ギリシャの時代であり
それは紀元前6世紀、数学者のピタゴラスによって提唱され
古代ギリシャの学者の間で大変な議論になった。
詩人ホメロスや歴史家のヘロドトスなども地球平面説を支持した。
では、世界の端はどうなっているのだろうか?
さまざまな推測があるものの、大体は以下のとおりである。
・世界の端は崖のようになっており、海の水が滝になっている。
・世界の端は壁になっている。
・世界に端などない。ずっと海が続くだけである。
なぜこのような結論に至ったかというと、いくつかの原因がある。
まずは、世界が球体だとすれば、なぜ我々は年中立って生活できるのか。
そして、海の水はなぜ溜まらずに消えてしまうのか、というものだ。
初めて世界球体説を提唱したのは、数学者のアリストテレスである。
彼は、引力の存在について初めて言及し、ある程度の支持を得た。
それ以来、「世界の端はどうなっているのか」は人類の命題であった。
そこで、さまざまな推察が出てきた。
例えば、この世界は巨人によって支えられているというもの。
世界地図のことをアトラスというように、仮に世界が球体であるなら
その球体が転がったり、どこかに落ちたりしないのは
巨人が持ち上げているためだと考えられたのである。
もう一つは、世界は平面であるが、実はこの世界は像が支え
さらに亀が下になって、それをヘビがとぐろを巻いて支えているのだ
という説が古代インドにあった。
おもしろいところでは、この世界は平面であり、星や月は
この世界を覆った巨人の体である、とマジメに考えられたこともあった。
ヘビという切り口では、この世界の端は壁ではあるが
その壁はヘビの体だという考えもあったのだ。
つまり、ヘビが輪っかをつくり、それにより世界は囲まれていると
考えられたのである。この形は「ウロボロス」と呼ばれ
死と再生を表す代表的なシンボルといえる。


それ以来、主にヨーロッパ各国では世界の端に対する好奇心が募り
それが大航海時代へと繋がる根本的な思想となっている。
(もちろん、新大陸発見による領土拡大・資源確保が最大の目的であったが)
実際に、世界が丸いと証明したのは何と言っても
かの有名な冒険家・マゼランであろう。彼は途中で原住民の手により
殺害されたものの、艦隊はそのまま航海を続け、ついに世界一周を
成し遂げた。


ところで、皆さんは「世界の果て」を見たことがあるだろうか。
「球体なんだからないに決まってんだろ」と言われるかもしれない。
確かにそのとおりなのだが、例えば各国で発行される世界地図は
必ず自国が中心に位置する。その端はどうなっているのだろうか。
この世界の形、昔は多くのバリエーションがあったことに
僕は大きなロマンを感じるのである。