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シャープ赤字5433億円へ、再建策は?

電機大手のシャープ株式会社(大阪市、奥田隆司社長)が
平成25年3月期の決算短信を14日発表し、当期純損失が5453億円
経常損失が2064億円、営業損失が1462億円と
前年同期比の純損失3760億円を大幅に上回る過去最悪の赤字になったことを発表した。
スマートフォンや大型液晶などは健闘し、売上高は54.9%増の6508億円となったほか
追い風が吹く太陽電池は16.1%増の2598億円となったが
AV、通信機器が国内と支那で苦戦し、エレクトロニクス機器の売上高は17.9%減の1兆3384億円に留まった。
同社では、「中期経営計画」を策定、今年度を「構造改革ステージ」と位置づけ
次の26、27年度を「再成長ステージ」にシフト。「新生シャープの再生と成長」を目指す。
そのために
1、「勝てる市場・分野」へ経営資源のシフト
2、自前主義からの脱却、アライアンスの積極活用
3、ガバナンス体制の変革による実行力の強化
の3本の柱のもと経営を再建する。
すなわち、得意分野である液晶へのシフト、そして社内カンパニー制である。
社内カンパニーとは、会社の中にもう一つの会社をつくることで
特に会社法などで定められているわけではないが、言ってみれば道州制みたいなものである。
アイリスオーヤマなどは、社内カンパニー制度を導入しており
社内カンパニーとして、ホームセンターのダイシンがある。
これにより、縦割りの企業経営ではない小回りのきく経営ができるというわけだ。


また、シャープは、電動工具大手の株式会社マキタ(愛知県安城市、後藤昌彦社長)と業務提携を
行うことで基本合意した。
両社は、「屋根から敷地に」とシャープが説明するとおり
園芸機器や、ロボティクス事業への参入を視野に置いているとみられており
マキタは「はシャープの有する技術を融合した当社製品開発力の強化、製品群の拡充および両者の商品企
画・製造・販売面におけるバリューチェーンを相互に活用することにより両社のビジネスの拡大に寄与する」
と具体的な事業については触れていないものの、シャープの技術力とマキタの有するネットワークを融合し
販路の拡大を目指すものとみられている。


シャープの赤字の原因は円高によるもの、という説は確かに一理あった。
だが、本当に一理だったのである。
しかし、来期は黒字転換と予想しており、その自信はどの根拠に基づくものか不明である。
だが、シャープが支那国内の商品の伸び悩みを挙げ、ASEAN諸国へ注力する旨を表記したことは大きい。
今や支那は魅力のあるマーケットではない。むしろ、ネガティブになったとみて良いだろう。
支那に代わるマーケットは、今やASEAN諸国なのだ。