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朝鮮は戦争状態か?

時事通信によると、北朝鮮軍最高司令部は5日、米韓軍事演習に反発し
朝鮮戦争休戦協定を全面的に白紙化し、米朝間の電話回線も遮断すると
スポークスマン声明を出した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130305-00000191-jij-kr
板門店の代表部も廃止し、「休戦協定の拘束を外れ、任意の時期、任意の対象に対して制限なく
思うままに精密攻撃を加え、祖国統一の大業を前倒しする」と発表したという。


北朝鮮が負け犬の遠吠えのような恫喝を行うのは
初めてのことではないが、しかし今回はすぐさま攻撃を行うことを明確にしている。
では、休戦協定を破棄した場合、戦争に入るといえるのであろうか。
1907年のハーグ「開戦に関する条約」では
「締約国は理由を付したる開戦宣言の形式、または条件付開戦宣言を含む最後通牒の形式を有する
明瞭かつ事前の通告なくして、其の相互間に戦争を開始すべからざることを承認す」としている。
この締約国に当然のことながら建国されていない北朝鮮と韓国は入っていない。
しかし、国際法上有効な条約で定められている以上は、これを基準にしていると考えて良いだろう。
今回は、米韓軍事演習ないし国連による制裁に対する反発であり
それを行う場合は「精密射撃を加える」とあるから、明確な開戦宣言といえる。
とはいえ、すでに周知のとおり、朝鮮戦争は未だ講和していない(つまり休戦)ため
すでに開戦しているという見方も一般的であり、今回の休戦協定破棄は
再び戦争状態に入ることを北朝鮮が明確に宣言した、との見解も成り立つのである。


だが、通常協定の破棄や開戦宣言は政府が行うものである。
朝鮮人民軍の声明によって、戦争状態とみなし得るのであろうか。
朝鮮人民軍の最高指導者は金正恩である。また、金正日が健在であった際
わが国が金正日に付ける肩書きは「国防委員長」であった。
すなわち、北朝鮮を軍事政権としているのであれば、その機関が宣言を行えば良いということであろうか。
どちらにせよ、韓国側からしてみれば北朝鮮側が戦争再開を明確にしたことで
先制的防衛権が生じたことになろう。
いつものように、黙殺を決め込んでいると狼少年よろしく
思わぬ侵攻を食らうことになりかねない。
遺憾ながらわが国は、集団的自衛権の議論の真っ最中であり自衛隊の派遣には間に合いそうにない。
おそらく9条の会など反戦団体は安全な日本で座してみることなく進んでソウルに向かうであろうから
ぜひ活用していただきたいものである。