白雉日報社公式ブログ

日本第一党東北地方の何でも屋さん。

TPP賛成論の無理論

TPPの何が問題かというと、賛成派の方々の主張は以下の通りだ。


1、日本はもっと世界にマーケットを広げるべきだ
これはもはや論外。十分日本のマーケットは広げられている。
農業におけるコメの関税だけ見ても、実はEUより安い。
仮に高かったとして、マーケットを広げるべきという主張はなぜ出てくるのか。
「日本のコメは海外で人気。逆に日本ではインディカ米は食べられない。
 だから農業の成長のためにも、やる必要がある」というが、日本で食べられる
ジャポニカ種が少ないのは事実。しかし、売れるとなったらどう考えても
これからつくるだろというツッコミが入る。
中野さんへの反論として「小麦は日本で生産高が少ない。だから安く輸入できていいじゃないか」
というものもある。小麦に限って言えば確かに生産高は少ない。
だが、それならばなおさらTPPじゃなくてもいい。ヨーロッパからも安く輸入できるでしょとなる。
つまり需要に対して供給が追い付かないモノについては、アジアだけでなく世界から輸入すればいい
そういう理屈になってくるわけだ。


2、世論の過半数は賛成している!
マスコミ各社が行ったアンケートによると、確かにTPP賛成は大体6割前後となっている。
企業経営者なんかも、6割に届く賛成派がいるわけだが
これも数字のトリックというものがあって
帝国データバンクのアンケートによると、TPPに賛成する企業経営者は6割だが
質問を変えて「自分の業界にTPPを導入することには」賛成が一気に3割まで落ちるのだ。
じゃあTPPに参加することで自分の業界にTPPが入ってこないと
思う人がどれだけいるかというアンケートはまだされていない。


3、JAの既得権益、農業は甘えているのではないか
JAの改革については賛成。これは大昔からJAを通さないと農作物が売れないとか
業界内のルールがかなりあって、農業の成長を著しく阻害させてきた。
従って、既得権益について言えばまったく同意なのだが
だからといって、TPP参加で農業自体ぶっ壊してどうするんだと言いたい。
望ましいのは、農業が農業生産法人の普及が進み、サステナブルな産業として
農業が再生する方法だ。JAや農業委員会を通さずに、もう完全に企業型農業を
導入してしまえばいい。当然それだけでは問題があるから
専業農家への優遇措置や個人農業を対象とした組合制度などの枠組みを必要だと思う。
とにかく、国内産ということが肝要だ。


4、早く参加しないと世界の動きに乗り遅れる
TPPに参加することが何に乗ることになるのかわからんけど
そんなもん乗らなくてもいいんじゃないすかね。
結局TPPじゃなくても、各国とネゴシエートすることで取引はできるわけだし
皆で一斉にスタートってやれば、そりゃ生産高が多いのが勝つのは当たり前。
そもそも、なぜ関税があるかといえばわが国の産業を守るためであって
それで貿易収支は黒字になっているのだから
それを撤廃する意味はないのではないか。
さらにいえば、TPPである必要はないんじゃないの?