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家族同意、尊厳死と説明 富山の呼吸器取り外し
http://www.kahoku.co.jp/news/2006/03/2006032501009919.htm


50歳の男性外科医が7人の患者の呼吸器を取り外して
死亡させたというので、これが尊厳死であるのか
殺人であるのか問題になっております。
尊厳死とは「本人の意思を尊重し、人間の尊厳にふさわしい死」
という意味で安楽死がよく使われるようになりました。
オランダ、ベルギーでは既に「安楽死法」が成立しており
積極的な安楽死*1が認められるようになりました。
日本では1991年に東海大学事件、1995年に国保京北病院事件があります。
そこで尊厳死について活発な論議がなされるようになりましたが
現在では東海大事件の横浜地裁判決が司法判断の基礎となっています。
つまり
1、患者に耐え難い苦痛がある
2、患者の死期が迫っている
3、苦痛を除く手段を尽くし、代替方法がない
4、患者本人が安楽死を望む意思表示をしている

この4要件を満たしていれば、日本でも安楽死が可能です。
今回の事件で論点となっているのは、男性外科医が
本人の意思とは無関係に安楽死を起こさせたもの。
といっても、家族の許可は得ているとのことですが
あくまで本人の意思が尊重されなければならない。
じゃあ本人が意思を表示できない場合はどうすればいいんだって
そんな疑問が当然出てくるわけです。
それが今回のポイント。さて、どんな判断が下ることでしょう。
私は生殺与奪の権を握っている医者に殺されるのは
嫌だから、死期が迫れば家で死にたいですね。

*1:消極的安楽死とは、助かる見込みがないために医師が延命措置や投薬をやめること