白雉日報社公式ブログ

日本第一党東北地方の何でも屋さん。

今日は、実は岩手県は遠野まで行ってきました。
遠野といえば柳田国男の『遠野物語』ですよね。
やはり遠野物語の世界でした。
しかし私は遠野物語というか、フォークロア自体に
まったく興味がありません。
ですから、遠野藩1万2千石の居城・鍋倉城跡に最も熱中しました。
遠野藩は、盛岡藩の一部でありましたが、鍋倉城は大変遺構の状態が良いのです。
土塁や堀切の状態は正に良好でありました。


語り部さんのお話も聞かせていただきました。
「昔あったずもな・・・」と続けるのが遠野のやり方だそうです。
とりあえず、「おしらさま」「かっぱの話」「座敷わらし」を
聞かせて頂きました。日本人は何でも神様にしたがるのだなぁと
思って、おしらさまは大根のことだと思っていたら、違うのですねー
「おしらさま」は、ある農民の家に美しい娘がいたのですが
その家では、白い馬を飼っていたそうです。しかし娘は馬と何やら
話している。娘と馬はウマが合う・・・のかな?と父親は思っていました。
でも美しい娘ですから、見合いの話がいっぱい来る。ところが娘は
全部断り続けました。父親が不審に思って訊ねると、娘は馬と結婚するんだ
と聞いてきかない。父親は怒って、その馬を桑の木に吊るして殺しました。
それを知った娘は、後を追って死んでしまいます。
父親は非情に嘆き悲しみました。そこへ娘の霊が現れて曰く
「私は親孝行らしいこともせずに死んでしまいました。ですからあなたに
孝行だと思って良い事を教えます。明日ザル覗いてみなさい。白い小さい虫が
いっぱいいます。その虫に桑の葉をたくさん食べさせてあげてください。
すると虫は絹を作ります。それを売ると、あなたはお金持ちになれるでしょう」
翌朝、ザルを覗いてみると、確かに白い虫がいっぱいいる。そこで馬を吊るした
桑の葉をたくさん虫に食わせました。虫は段々大きくなって、繭を作り始めました。
それを反物にして売り歩くと、珍しがられて大変儲けましたとさ。
お話の終わりには「どんどはれ」と言います。「めでたしめでたし」のことですね。
なかなか面白いお話でした。尤も、理解できないところも多々あったのですが。