劇場版「メイドインアビス」-深き魂の黎明-が始まった!
劇場版「メイドインアビス」-深き魂の黎明-を観てきた。
メイドインアビスとは、つくしあきひと氏によるコミックが原作。
地下深くに空いた大穴「アビス」。その周囲には探掘家が集まり
まちができていた。
その孤児院で育った元気な女の子「リコ」(CV:富田美優)は
ある時、アビスの淵でロボットの「レグ」(CV:伊瀬茉莉也)と出会う。
そんな時、行方不明となっていたリコの母親「ライザ」(CV:坂本真綾)から
とみられる手紙がリコに届けられる。そこには「アビスの底で待つ」とあった。
リコはレグとアビスの底を目指して冒険を開始。
レグの人並外れた能力と、いろいろな人の助けを得て、深界を行く二人。
途中でリコは猛毒により死にかけるも、フワフワの動物の姿をした
ナナチ(CV:井澤詩織)に救ってもらう。
ナナチは深界からの負荷で人体が変化してしまう「成れ果て」だった。
しかし、ナナチと住んでいるミーティは自我を失い、形すら保てずに不死となっていた。
ナナチはレグの必殺技である「火葬砲」こそがミーティを苦しみから解放する手段と
して、レグの火葬砲をミーティに使い、ナナチを加えた3人の旅が始まった。
冒険への憧れを引き出してくれる作品
劇場版では、3人の旅が進む描写とともに
ナナチとミーティを成れ果てにした「黎明卿ボンドルド」に出会う。
「メイドインアビス」では散々言われることだが
「なぜ命を危険にさらしてまで冒険を続けるのか」という問いについて
「母との約束」「自分が何者か探す」などそれぞれの理由があるわけだが
やはり「未知への憧れ」ではないだろうか。
特に劇場版では、「冒険への憧れ」が顕著に表現されている。
まぶしいほど美しい背景、憧憬を抱かせるBGM、深界に住む
さまざまな生態の恐ろしい生物。全てが調和して、ワクワクさせる作品となっている。
内容が内容だけに、グロいシーンも多いため、残念ながら18禁作品となった。
本当に素晴らしいの一言。冒険への憧れをここまで引き上げてくれる作品はそうそうない。
もちろん、良いことだけではない。トラブルやケガ、仲間割れや他の探掘家との対立など
生々しかったり、怒りを覚えるシーンもある。しかし、それらを克服する方法もまた
なるほど!と思わせるものだ。素直に製作陣に喝采を送りたい。
少しでも未知への興味がある方々には胸を張ってオススメできる、そんな作品だ。