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「法治」と仁政

最近、多くのところで聞かれるのが「法治」というものである。
法治とは、当然のことながら法律を施行し
それを基に国家を統治する考え方である、
この法律というものを思想として体系的にとらえたのが、春秋戦国時代に出てきた「法家」である。
秦の商鞅、韓の韓非子らがよく知られているが
最も早く法を明文化したのは鄭の子産であろうといわれている。
これは、晋の叔向が子産に文を送り
「国民は皆、人ではなく法に従うようになる。これは危険である」と
警告するほど衝撃的なことであった。


時代は流れ、わが国の江戸時代中期の仙台藩主に伊達重村という人物がいる。
映画「殿!利息でござる」では、スケートの羽入弓弦選手が演じて話題となったが
本作の背景には、重村が官位叙任(に関わる費用)に拘るあまり藩の財政を逼迫させたことがある。
それだけ見ると、重村は暗君だったのかと思われがちだが
実は名君であったのだという説もある。
例えば、「獄払い」という言葉がある。
仙台藩では、大藩ということもあって家臣同士の政争が絶えず、流罪にされたり
失脚する家臣が続出した。
一方、庶民に対しては大きな弾圧が起こっておらず、特に重村時代は
仁政であたり、一時期仙台の獄舎には一人も囚人がいなかったことさえあった。
この重村の仁政を表したのが、この「獄払い」という言葉である。


領民に対して厳格であるべきなのか
それとも寛容であるべきなのか。
わが国でも、法律に対しては様々議論があるが
どうすれば犯罪を減少させることができるのか
知恵を出していきたいものである。