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「海賊とよばれた男」に見る出光の「痛快事」

大人気ベストセラー小説「海賊とよばれた男」の劇場版を観に行ってきた!
公開されたときにすぐ観に行きたかったが、仕事が忙しくてなかなか時間が取れず
本日ようやく行けたというわけ。


本作は、百田尚樹氏の「海賊とよばれた男」を原作にしており
石油取り扱い業者の国岡鐵造(岡田准一)率いる国岡商店が
中小企業から出発し、さまざまな障害を乗り越えて一大石油元売り会社に成長するまでを
描いた作品である。
モデルとなっているのは出光興産であることは有名な話だ。
従って、クレジットにも出光興産から資料協力をいただいたことが記載されている。
まず、中小企業が安定した軌道に乗せるための小回りのきく経営。
これが多少の強引さもあって、「海賊」と呼ばれるわけだが
やはり一番困難なのは、大東亜戦争からの復興であろう。
文字通り全てを失い、0からのスタートであるが
「日本人がいる限り必ず立ち上がる」という鐵造の力強い言葉は
確かに社員の心を打ったのである。
日本の企業として、外国のメジャー資本に乗っ取られることは、国岡としては到底容認できないことであった。
そこでメジャーは国岡に対してさまざまな圧力をかけるわけだが、最後の手段で取ったのが
イランからの石油の輸入であった。イランと英国は当時対立の真っ最中であり
イランからの石油を積んだタンカーが拿捕される事件も起きていた。
その半面、イランには大手メジャーの圧力は及んでおらず、国岡が食い込むのはそこしかなかったのである。
これもまた、出光の「日章丸事件」をモチーフにしており
西側各国の圧力をガン無視して、独自の貿易ルートを確立した痛快時であった。
その後、1980年代に米国とイランの対立が強まる中、米国はわが国に対してイランとの石油の取引をやめるよう要求したが
わが国政府はこれを拒否、日・イの間の石油取引は出光が先駆けであったといえる。


さて、本作では岡田准一による鐵造の若い演技から晩年まで幅広い演技を見ることができる。
実に良い演技で、素直に感心した。
百田尚樹氏の作品では、「永遠の0」に続いて2作目になるが、ますます深みが出ていて
岡田准一の好演は本作の屋台骨とさえ言って良い。
また、モデルとなった出光興産は、現在でも独立系元売りとして国内2位(首位はJXホールディングス
の売り上げを誇っている。もちろん、エクソン・モービルロイヤル・ダッチ・シェルなどの世界的な
メジャーには劣るものの、ここまで資本・人的な独立を保っている企業も珍しい。
本作で出光興産に興味が出てきた方は、ぜひ同社の歴史や経営についても学んでみると
新しい発見があるのではないだろうか。