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オランダのデ・ロイテル提督を学ぼう

「提督の艦隊」という映画をご存知だろうか。
まさにこの連休を利用して、本作を視聴したわけだが
あらすじはというと
時は17世紀のオランダ共和国。オラニエ(総督)派と共和派が対立する
この小国は、大英帝国フランス王国に挟まれながらも
交易によって国の富が潤っていた。
そんな中、第一次英蘭戦争において、オランダ海軍が誇るマールテン・トロンプ提督が
あえなく戦死してしまう。
彼の跡を継いで海軍の総指揮官となったのが、ミヒール・デ・ロイテルであった。
オランダ国内では、ヨハン・デ・ウィットが首相となり、デ・ロイテルと
デ・ウィットは不思議な友情で結ばれ、共に国の改革に乗り出し
特にデ・ロイテルの海軍改革はデ・ウィットによって実行に移され
オランダ海軍は宿敵、大英帝国と雌雄を決するのであった。


本作は当然ながらオランダ製作の映画だが
海軍国家らしく、海戦シーンは実に目を見張るものがあった。
実は17世紀ともなると、フリゲート船の大型化に伴い
あっさり沈没するようなことはあまり見られなくなる。
まずは相手方の戦列と並走し、片舷からの斉射で敵船を損傷させる。
或いは、接近して小銃による射撃、敵船に乗り移っての捕獲もあったようだ。
一隻はとてつもないコストと人員を必要とするので
ある程度損傷した船は撤退し、それにより勝利が決定したようだ。


デ・ロイテルがいかに優秀な提督かというと、信号旗による
指示の伝達をスムーズにしたことが挙げられる。
それにより、隊列の形成や攻撃のタイミングなどを合わせられるようになり
オランダ海軍は大きく成長した。
作中で大英帝国の提督が「どうせ小規模な海軍だ」と小馬鹿にしていたが
オランダ海軍が見事に隊列を組むと、「単縦陣だと!?」と驚くシーンが
印象的である。
オランダはまた、英国とフランスが共同でオランダを攻撃する「オランダ侵略戦争
という国家存亡の危機に見舞われる。英国の海上封鎖によりオランダは疲弊し
民衆の怒りはデ・ウィットに向き、一国の首相が民衆に虐殺されるという
何とも痛ましい事件が起きるのだが、デ・ロイテルは海上にあって
英国・フランス艦隊の攻撃を撃退。オランダの英雄となるのである。
オランダでは、オラニエ公ウィレム3世が実権を握り
堤防を決壊させることでフランス軍を撃退し、スペインと同盟を結ぶことで
フランスをけん制、何とかオランダの滅亡という事態だけは避けることができた。


東郷元帥は「東洋のネルソン」と称され、ドレーク提督なども著名であるのに
これほどの人物は、わが国では知られていない。
僕がデ・ロイテルの名前を知ったのも、実は大東亜戦争のスラバヤ沖海戦で
オランダ海軍が軽巡デ・ロイテルを参戦させており「おかしな艦名だな」と
不思議に思ったのが最初なのである。
わが国とオランダは、不幸にも大東亜戦争において相まみえ
蘭印を始めとするオランダの植民地はあっさりと失われてしまう。
そのことをもって、対日感情が良好ばかりとも言えないのが現状である。
しかし、日蘭は数百年の歴史の中では紛れも無い友好国であったのであり
その関係は維持していく必要があると考える。
そのためには、相手国の偉人や歴史を知ることである。
本作は、デ・ロイテルという偉大な提督がオランダから見て
どのような人間であったのか、よく描写されていると思う。
ぜひ一度、ご覧いただきたい。