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「正義の戦いなんてない」故松野頼三氏が警告していた

安保法案が衆議院にて成立し、参議院での審議が行われるが
委員会のプラカード事件、委員長への傷害事件など
さまざまな手段で野党は採決阻止行動を行っている。
この行動を見ていて、10年以上のテレビ番組で
「政界バラエティ 永田町好珍プレー」を思い出した。
この時は「小泉劇場」真っ盛りの時で、小泉純一郎首相(当時)
にフォーカスを当てた内容が単純に面白かったと記憶している。


その番組の中で、「国会の歴史に乱闘あり」と銘打って
野党側がいかに委員会での採決を遅らせてきたか
今は亡き松野頼三氏(維新の党の松野頼久代表の父である)
が解説していた。それらをご紹介しよう。



1、委員長を委員会室に入れない
委員長は控え室から委員会室に入り、採決に移るわけだが
委員長がいなければ採決はできない。そこで野党側は委員長を
委員会室に入れないように引き止めたり、立ちふさがったりする。
住専問題の時には、野党側は秘書も総動員して国会の廊下で座り込みを
行ったことは記憶にある人もおられよう。
もちろん、委員長を守るための衛視がおり、最終的には委員会室に
入ることになる。
であるならば、次の作戦を使う。


2、座らせない
昭和29年、衆院堤康次郎議長が本会議場に入ったが
すでに議長席には野党側の女性議員が陣取っていた。
「女性議員に近づくのが怖かった」とは松野氏の弁。


3、マイクを奪う
委員長の言葉は、マイクを通じて発せられ
それを聞いた速記者が速記録で文字にしていく。
それにより後から議事録を確認できるし、それは法的にも有効というわけだ。
そこで採決の直前、マイクをなぎ倒したりする猛者もいる。


4、しゃべらせない
最後の手段として、委員長の口を塞ぐ(物理)。
あるいは大きな声を上げて委員長の声を拾わせないようにする。


このように、与野党はこのような攻防を繰り返し
時には殴り合いのために、スニーカーのような靴を履いたり
厚めのパンツを履くなどするわけだ。


松野氏が「国会の暴れん坊5人衆」として挙げた人物は
楢崎弥之助(社会)・・・「国会の爆弾男」の異名を取った。
椎熊三郎(自民)・・・衆院副議長、迫力のある武闘派として有名だった。
福永健司(自民)・・・衆院議長など。恰幅がよくユーモアのある論客。
赤松勇(社会)・・・背は低かったが、幅が広く迫力があったという。
浜田幸一(自民)・・・乱闘あるところにハマコーあり、とはあまりに有名。
実はこの番組に、ハマコーがゲストとして出演。
田中角栄元首相から「これで遊んでろと片手で500万円」と暴露。
スタジオが騒然とする中で「総理になる時に3000万円もらってない人を探すの大変だった」
と飄々としていたのが印象的であった。


松野氏は「(乱闘に)正義の戦いなんてないよ、こんな議場をめちゃくちゃにして」
と苦笑しながら締めくくった。
今は亡き松野氏だが、息子の頼久氏は有力政党の代表を務めている。
父・頼三氏の声は頼久氏に届いているのであろうか。