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帝国軍人の再評価を求めたい

艦隊これくしょん〜艦これ〜」が絶賛放送中である。
第8話では、戦艦大和が初登場。
「ホテルじゃありません!」のタイトルの通り
積極的に戦闘に参加することがなく
居住性の良さで「大和ホテル」と揶揄された史実に沿った
描かれ方をされていた。
例えば、食事の良さである。他の軍艦と違い
大和では最新の調理設備が備わっていたため
かなり豪華な食事が出たようである。
さらに、司令官には専用の軍楽隊による演奏付きというから
他の艦から会食に来た士官らは、あまりの豪勢ぶりに驚いたという*1
また、冷暖房完備であり、居住スペースも広くとられていた。
その割には、大和が前線に出るのは大東亜戦争後期になってからであった。


ミッドウェイ海戦において、帝国海軍は大敗を喫するわけだが
その時、大和は遥か後方にいた。
山本五十六司令長官にはこの件で、指揮官として疑問視する声がある。
アニメでは大和が初めて主砲を発射したのは飛行機相手であったが
これも、史実と同じである。
大和が初めて主砲を発射した相手は航空機であり
ついぞ自慢の46センチ砲で敵艦を沈めることはなかった。


大和が戦艦ではなくて航空母艦だったら?
という声もあるが、それを実現したのが、航空母艦信濃である。
戦中はもちろん、戦後も長らく「世界最大の航空母艦」の名をほしいままに
した同艦であったが、その信濃も初陣のマリアナ沖海戦であえなく撃沈されてしまう。
もちろん、就役した時期が違うので、簡単には言えないものの
米国の物量の前には、敵うべくもなかったといえる。


さて、一つ言っておきたい。
第7話でモデルとなった珊瑚海海戦。我が方は戦術的勝利、戦略的敗北
*2
であるが、この指揮官は仙台市出身の井上成美中将であった。
井上成美中将は日独伊三国同盟と対米海戦に反対する「海軍三羽烏」の一人として知られ
海軍次官などを歴任、帝国海軍最後の海軍大将としても有名だ。
彼は熱心な教育家で、海軍兵学校校長においてはリベラルな姿勢でもって
英語教育などを進め、戦後も英語塾を開いた。
軍人は賞賛せず、という立場もあろうが、仙台市の誇る偉人であるのに
これを仙台市民の中で知っている人は少ない。
軍隊=戦争、という誤った認識を改め
スマートで、有能であった軍人については、その故郷こそが顕彰しなければ
どうするのか。広く呼びかけたいものである。

*1:アニメで描かれている「ラムネ」のシーンであるが、大和にはラムネ製造室も設置されていたということからとられている。ただしこれは炭酸ガスが発生する艦では通常のことで、戦艦ではよくラムネが作られていた。

*2:局地的には勝利を収めたものの、米軍よりも多くの熟練パイロットを失った事実は戦争の大局で見れば敗北という意味