白雉日報社公式ブログ

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「イスラムとISISは別」という意識を持とう

イスラム過激派「ISIS」による日本人殺害(とみられる)事件。
動画の中で、ISISは日本人全体をテロの標的とすることを宣言した。
わが国政府は、在外邦人や国内の警備を厳重にしており
2004年のアメリカ同時多発テロを彷彿とさせる状況となっている。


そんな中、国内に存在するモスクに対する見方も
シビアなものとなっているようだ。
というのも、わが国の中ではイスラム教徒(ムスリム)が少なかったこともあり
遠い存在としてとらえられていたからである。
もちろん、国内のムスリムはISISに対しては極めて厳しい言葉で批判している。
日本人2人が殺害されたことを受けて
宗教法人日本ムスリム協会は直ちに声明を発表
「この度のテロ組織による一連の非道かつ卑劣な行為には
イスラーム教徒として強く憤りを覚え、大変心を痛めている。
イスラームの名を騙るこのような残虐行為は、その教えに反するものであり強く非難する」
とISISを激しく批判。
同時に
アッラーは『正当な理由による以外は、アッラー尊いものとされた生命を奪ってはならない』(夜の旅章33節)と教えておられる
これまでに構築されてきた我が国とイスラーム諸国の良好な関係が今後も維持され
中東地域を含む全世界の平和が一日も早く実現することを祈念する」
クルアーンを引用して、いかにISISがイスラム教の教えと乖離しているか指摘した。
また、東京ジャーミィ・トルコ文化センターも
「この凶暴なテロ行為を強く非難するとともに、後藤健二氏の御遺族を始め
日本政府、並びに親愛なる日本国民の皆様へ追悼の意を表します。
テロは人類に対する犯罪であります。
トルコは、今後もこれまでと同様、テロとの戦いにおいて国際的な連携を維持していきます」
と発表した。


もちろん、欧米ではムスリムの移民の取り扱いが大きな社会問題となっており
中にはレイシズムとさえいえるような扱いをされることは知っている。
少なくとも、わが国のムスリム団体は健全であり、国家にとって害悪とはなっていない。
にもかかわらず、脅迫じみたメッセージや排外主義的な扱いを受けているようである。
もしこれが、保守派によるものだとしたら、非常に残念であり、悲しいことである。
わが国の宗教的観念は極めて寛容的であり、それが国民性でもあったはずだ。
個人的には、反日活動さえせず、国家国民に実害がなければ
その宗教活動は自由であるべきではないかと考えている。
外国でその宗教の名を騙るテロがあったからといって、その宗教そのものを害悪とすることには
反対である。それを言ってしまっては、キリスト教も神の名の下に何度大戦争を起こし、何度大量虐殺を
起こしたか、という話にもなるし、ユダヤ教もまた然りである。
一方で、宗教国家でありながら偉大な指導者も数多く誕生した。
特定の宗教を排斥することは、テロを防ぐという点では手っ取り早いかもしれない。
だが、同時に敵愾心を抱かせ、対立を生むことも忘れてはならないのである。