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ウクライナ戦争が激化へ

ウクライナ情勢が、緊迫度合いを強めている。
すでにウクライナ軍とロシア軍は正規軍同士が衝突。
9月2日にはウクライナ軍がルガンスク空港からの
撤退を余儀なくされた。
これに対し、EUは対露追加制裁で一致。ロシアへの
圧力を強める方針だ。
ブルームバーグによると
ロシアのラブロフ外相は「ウクライナを支持する国々が
紛争を長引かせている」と批判し、プーチン大統領
数週間でキエフウクライナの首都)を制圧することも
可能だと述べたという。


一方、ウクライナ・ロシア・親ロシア派グループを含めた
停戦作業グループが立ち上がり、ベラルーシミンスク
協議が行われた。この中で親ロシア派は「特別な地位」を求めたという。
ウクライナ、ロシア両国ともに強硬姿勢を崩しておらず
和平協議は難航が確実視されている。


さて、以前はロシア側は正規軍を送っていないという
「建前」を使っていたが、事ここに至っては戦争と呼んで
差し支えないであろう。
「どっちが悪いの?」という方も多いだろうから
この問題を簡単に解説する。


もともと、ウクライナは親ロシア政権であった。
そのため、この地域では緊張が起きようはずもなかったのだが。
ソチオリンピック開催中に、政変が発生して親EU政権が樹立
新政権がロシア離れを明確にしたことが発端となった。
ウクライナ東部地域はロシア系の住民が多かったことから
それに激しく反発。ロシアはそれらに支援を行い
クリミアを独立させ、ドネツクやハリコフも「独立」させた。
EUやアメリカは、これを間接的な侵略だとして
ロシアに経済制裁を行い、ウクライナを支援。
ウクライナは親ロシア派に対して攻撃を加えると
ロシアも部隊を展開し、今に至って居るというわけである。
ウクライナとしては、当然ロシアの行為は侵略にあたると見ているし
ロシアとしてはウクライナこそ違法なクーデターでできた国家であり
東部地域はロシア系住民が多いので、独立させよというわけだ。
従って、妥協点が見当たらないというのが現状。
全面戦争になるか、ウクライナが譲歩して東部地域を
自治政府として認めるかになるだろう。
実際、ロシアはこの手法を2008年のグルジア紛争で行ったのである。
だが、今回は世界中がこの問題を注視しており
ロシアはそう簡単に思う通りにいかないと考えるべきであろう。