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野村総研「ガルパンの経済効果は年間7.21億円」

当社では、アニメ「ガールズ&パンツァー」に関連した取り組みを紹介し
レポートや調査研究の成果なども紹介しているが
株式会社野村総合研究所がこのほど、レポートを発表し
ガルパンを活用した街づくりの成功事例として挙げている。


わが国では、外国人観光客の1000万人突破を目標とする
ビジット・ジャパン・キャンペーン」を2003年度から開始し
期限とした10年には間に合わなかったものの
13年に初めて外国人旅行客が1000万人を突破した。
レポートの中では、国内旅行業はインバウンドと比べて
低迷気味であることを挙げており、新たな観光形態として
聖地巡礼」が注目されているとしている。
本レポートで考察しているのは、「4つのD」である。
「徹底(Deepness)」「回遊(Detour)」「継続(Durability)」「対話(Dialogue)」の4つで
表わしているのだが、とても簡潔かつわかりやすくまとまっているので
非常に読みやすい。
そして注目したいのは、初めて経済効果が公表されたことである。
もちろんこれは、NRI独自調査によるものであり
調査主体により幅が広がることに留意してほしい。
レポートによると、13年4月〜14年3月までの1年間で
小売り2.08億円、飲食・宿泊3.47億円、公共交通機関利用1.65億円
合計で7.21億円と推察している。なお、これは直接経済効果であり
どうしても少なくなってしまうことも注意したい。

現在茨城空港ではガルパンスタンプラリーが開催中だ


そもそも、経済効果の算出方法は2つあり
一つはコンテンツに関わる収益のみを取り扱う直接経済効果
もう一つは、直接関係はないものの、間接的に関わる産業への効果も算出したもの。
例えば、大洗に行ったとして、交通費(鹿島臨海鉄道茨城交通)+小売り(関連グッズ)+宿泊(ガルパンプラン)
が単純に算出できる。これを直接経済効果として表わすわけであるが
交通費はもちろんそれだけではなく、ガソリン代や高速代などもあればタクシーもある。
小売りでは、小売業だけの収益でなく、製造業や卸業も収益が発生する。
宿泊にしても、大洗町だけでなく水戸市ひたちなか市などに宿泊する人もいる。
これらをすべて含めて「経済波及効果」というのである。
経済波及というのは、直接効果と第一次波及効果→第二次波及効果…と繰り返すごとに
段々数字は少なくなっていく。それは産業が広がっていくと影響力も薄くなるためである。
おおよその基準はあるのだが、野村総研の数字をもとに簡単に計算すると
経済波及効果は大体15億円程度とみられる。


とはいえ、大洗町にとって救世主であることに違いはない。
レポートによると、飲食・宿泊の3.47億円という数字は
同町の10%に上るというのだ。
もちろん、小売り2.08億円はそれほど大きい数字ではないが
これについても、地元商店のグッズが低価格に抑えており
客単価が低いことに原因があるという。

アンツィオ高校で登場する「鉄板ナポリタン」。カルパッチョとマカロニサラダがついて800円と良心的。

地元商工会は利益ではなく、町民とファンとの交流を重視しており
それが実益に結び付いた形だとしている。
また、レポートでは「地元キーパーソンと初期段階での関係構築」も挙げている。
これは非常に重要である。というのは、「ガルパンの秘密」でも載っているが
同町商工会長で茨城県議会議員の田山東湖氏が全面的にバックアップし
青年会議所理事長を務め、大洗まいわい市場の経営などを手掛ける常盤良彦氏が
実務面で動いた成果であることはいうまでもない。
行政の協力だけでなく、やはり「仕掛け人」の存在は不可欠である。


実は同レポート内で、艦隊これくしょんについても触れている。
極めて鋭い洞察力のある、読み応えのあるものとしてここに推薦し
洛陽の紙価を高めるものである。


地域におけるコンテンツ主導型観光の現状と今後の展望
―大洗の「ガルパン聖地巡礼に見る成功モデル―
http://www.nri.com/~/media/PDF/jp/opinion/teiki/region/2014/ck20140602.pdf