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ブラザー工業、ニッセイを子会社化へ

事務機器大手のブラザー工業株式会社(愛知県名古屋市、小池利和社長)が
伝導機器の製造・販売を手掛ける株式会社ニッセイ(愛知県安城市、藤井明社長)を
子会社化したことを24日、発表した。
ブラザー工業は、2012年12月4日にニッセイに対して株式公開買い付け(TOB)を実施。
その結果、ニッセイの60.22%の株式を取得したため、決済日の1月30日をもって連結子会社とする。
ニッセイは、ブラザー工業の関連会社であり、歯車や減速機をブラザー工業に販売している。
今回のTOBについては賛同の意見を表明し、賛同するかを株主に一任するという友好的なもの。
ブラザー工業は、1908年にミシン製造業で創業して以来、100年以上の歴史を誇る老舗。
ニッセイはブラザー工業にミシンの歯車などを販売し、北米分野で協力するなど
古くから親密な関係となっていた。
そんな中、投資先の拡充を考えていたブラザー工業と、グローバル展開を狙っていたニッセイの思惑が一致
今回のTOBとなった。ニッセイは上場を維持し、太陽光追尾システムなどを用いた燃料電池の開発研究も行っていくという。


フラザー工業といえば、主力は印刷機器でしられているが
ミシンの販売からスタートした企業だった。
現在、印刷機器業界は大きく変貌を遂げており、シェアトップはレーザープリンタ、インクジェットプリンタ
ともにヒューレット・パッカード(米国)。2位はゼロックス富士ゼロックス(複写機では1位)。
ブラザー工業はインクジェットプリンタ部門で世界4位のシェアを誇る。
しかし、クラウド化・ペーパーレス化が進むにつれ、事務機器用品は頭打ち状態が続いているのが現状だ。
そこで、印刷機器業界では販売からメンテナンスはもちろん、印刷データの管理やデザインも含めた
運営システム(MPS)が普及しつつある。
MPSで最先端を行っているのが富士ゼロックスで、2010年現在の世界シェアはHPを抜いての38%。
企業の売り上げの5%に相当するといわれる*1印刷費用だが
各社がコスト削減に躍起になっている中で、どこまで印刷業界が新しいビジネスモデルを確立することができるかが鍵となる。

*1:2013年『業界地図』