白雉日報社公式ブログ

日本第一党東北地方の何でも屋さん。

今日は晴れ、やや冷える。
うむ。今日はいい天気だ。
この分じゃ、雪も大したことなく
今年も終わりそうだな。それはそれでアレな気もする。
なんつーか、そう。物足りない感じ?
冬は冬らしくあるべきだよ。それが四季ってもんだ。
で、東北は東北らしく雪国でなければ。
スタッドレスは普通の道だとブレーキの効きが甘いんだよな。


さて、今日はかねてから見たかった
「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展」を見に行った。
これはかの有名なハプスブルク家が所蔵していたものを
オーストリア・ハンガリー帝国滅亡と相前後して美術館に収蔵された
ものだと聞いている。従って、ベラスケスの「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」や
ヤン・ブリューゲルなどフランドル派のそうそうたる作品が展示されている。
静物画の秘密というのは、まぁ要するに静物画に隠されたモチーフというもので
髑髏や骨、空のグラスや時計といったものははかなさを表しているのだそうで
ヴァニタスというジャンルだそうだ。
逆に、キリスト教で聖なる物の象徴とされるパンやワインは宗教画の意味合いもあるし
レモン、牡蠣、胡椒の食べ合わせは非常に良いものだそうで、わざわざそれを絵にしている。
驚いたのは季節の絵で
春はリュートで踊る人々だとか、愛といったものが取り上げられる。
夏は小麦の収穫。秋はワイン作り。冬は狩猟。
といったように、こういう決まったことが描かれていたらば
あぁ、この季節を描いたのか、ということがわかるようになっている。
つまり季語みたいなもんだ。それは非常に興味深いものだった。
ブリューゲルの作品は数多く見られたが、実はブリューゲルもいっぱいいたらしい。
つまりどういうことかというと、狩野派みたいなもんで
ブリューゲルにもたくさんの弟子がいて、皆ブリューゲルに似た作品を描いたもんだから
結局どこまでブリューゲル本人が描いたのかわからんのだそうだ。
例えばラフ画だけ書いて、ベタは弟子に任せたとしてもそれはブリューゲルの作品なのかい?
的な。レンブラントにも同じようなことがあって、真贋論争に発展するわけだ。
写楽も結局そんな感じなんだろ?
いや、とにかくいきなり面白かった。これはとても有意義だ。


帰る時に、以前お世話になった学芸員の方にお会いする。
いろいろ企画してらっしゃるみたいだから
ぜひ応援しないとな。仙台はアートでもサブカルチャーでも
常に独自色の強いまちだ。
だからこそ、若者ががんばらねば、とぞ思う。