白雉日報社公式ブログ

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エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?」を見た。
2001年、エンロンが倒産した。この企業は世界でも有数の
エネルギー会社で、それこそ一時は日本の火力発電にも参入を
計画していたほどだった。株価はうなぎのぼりで、401kもエンロンを導入。
ところが2001年のある日、突然エンロンは倒産した。
これには、いくつかのエンロン伝説があって
まず、時価会計を導入したこと。
時価会計は現在の財務状況から未来の財務状況を予測できるシステムで
今でも多くの企業が取り入れているが、業績というのは社会情勢や
その時のトラブルなどがあって、そう予測通りにはいかない。
そういうリスクマネジメントをはっきりさせていないところに
時価会計の落とし穴というのは潜んでいるが、エンロンはそれをたくみに
隠蔽した。


それから、負債を隠蔽したことだ。
これはライブドア事件でも似たようなケースはあるが
エンロンデリバティブなどで負った多額の負債は
別の関係会社に回された。そのため、エンロン本体の負債は
ほぼないものであるかのように言われ、アメリカで有数の会計事務所だった
アーサー・アンダーセン会計事務所*1も粉飾に加担したため
エンロンの業績は架空の上昇を続けた。


証券アナリスト投資顧問会社の「エンロンは買いだ」という言葉に
釣られて、401kや投資家はどしどしエンロン株を買いあさった。
一時は30ドルだった同社の株価は80ドルにまでなった。
そこで得するのは、大株主でもあるエンロンの役員連中だ。
彼らは自社がもうヤバイってことを知っていたから
その時点で売り抜けていた。ケネス・レイ会長は多額の
利益を挙げていたという。
しかし、そう長くは続かないもので、エンロン倒産と共に
粉飾決算や会計スキャンダルが明らかとなり、多くの逮捕者を出した。
もちろん、ケネス・レイ会長や
ジェフ・スキリングCEO、アンドリュー・ファストウCFOも含まれている。
クリフォード・バクスター副会長は3500万ドルの利益を得ていたが
スキャンダル発覚後の重圧に耐え切れず、拳銃自殺を図り死亡した。


以後、SOX法による投資家保護のの法律体系が充実し
日本でも金融商品取引法などによる投資家保護が図られている。
また一方、コーポレート・ガバナンスにより会社は誰のものか
という議論が活発に交わされ、企業の体質は大幅に見直されるきっかけとなった。


社員
平均退職金額4500ドル


最高幹部たちへのボーナス総額
5500万ドル


幹部による自社株の売り逃げ
1億1600万ドル


有罪答弁15人
有罪確定6人
トレーダー3人有罪答弁
メリルリンチ幹部4名有罪確定