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狼と香辛料
これの原作者はどうやら、なかなか経済のことをわかっているらしい。
でないと、こんなに初期貨幣経済のシステムをこのようにまとめることが
できるわけがない。
そもそも、初期貨幣経済には、銀貨による現物取引の他にも
為替、先物がある。
この先物取引、アニメでも出ていたけど、実は大阪が起源の非常に良心的な
取引だった。
例えば米農家の米の収穫量は天候によって左右され、その年によって
農家が莫大な損をする可能性がある。そうなると、農家は農作を続けていくことが
困難となり、それが相次ぐと、米の市場自体が成り立たなくなる。
そこで、考え出されたのが先物取引だった。
要するに、1年後の米の値段を先に決めてしまうことで、後に天候などにより
収穫に影響があったとしても、前年の取引の分の儲けと相殺することができる、というもので
農家の損は軽くて済む、つまりリスクヘッジというのが本来の先物市場だった。
ところが、今となっては、その取引の段階で様々な暗闘があり
生産者はすっかり置き去りにされているのが現状だ。
それだけではなく、明らかに商品には興味がないような人々が
投機的な目的で商品を購入している。こういったのは実態のないもので
経済には極めて有害であると見ることができる。