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「ロジャー&ミー」を見た。
ミシガン州フリントは、GMの本拠地が置かれた自動車都市だった。
世界最大の自動車企業のお膝元であるフリントは、多くの住民がGMの社員であり
町全体が活気に包まれていた。
しかし、突然GMは各工場を閉鎖。社員をレイオフ*1。
GMの元で繁栄していたフリントは、一気にボロボロになっていった。
その原因は何か、GMの責任は―。
マイケル・ムーアがGM会長ロジャー・スミスを追い続ける話題作にして監督デビュー作。
この作品では、色々と衝撃なシーンがあるけれども
ムーアが指摘していて、アッと思った部分があった。
「兎を叩き殺すシーンはよく言われるけど、黒人が撃たれるシーンでは誰も何も言わない」
「映画に出ているのは、僕と意見が対立する人達なんだ。彼らから何か得ることがあると思って。
意見が合う人だけを出すのは、ただの馴れ合いだし、見たいとも思わない」
正にその通り。
兎を殺すシーンはちょっと正視できなかったけど
黒人が撃たれるシーンは普通に見てた。
ただ血が出てないだけからだと思っていたけど
やっぱり「またか…」という意識があったのかもしれない。
それはそうと、18年前の作品だけど、こうまで企業の対応が違うのかと
疑ってしまう。今なら本社に誰が来ても一応客だし、邪険には扱わないけど
その作品では「帰ってください」だ。
対応が違っていても「慇懃無礼」というのですがね。
企業のお膝元ともなると、企業と一蓮托生だから本当にリスキーだなぁと思う。
豊田市はトヨタのお膝元だけど、別にトヨタだけしか仕事がないわけじゃない。
企業誘致という意味でも行政は積極的にならないといけないのかもね。
*1:再雇用を条件に一時的に解雇すること