白雉日報社公式ブログ

日本第一党東北地方の何でも屋さん。

今日は「笑の大学」を見ていたのでちょっと批評をば。
三谷作品だけあって、人情味あふれた作品でした。
時は昭和15年で、まさに日本が戦争へ突き進んでいった時代です。
主人公は演劇作家で、きちんとしたモデルがいます。
そのモデルの方は召集されて2ヶ月で戦死されるわけですが
喜劇界では、エンタツアチャコを始めとして
それぞれが国家への戦いを始めていました。
作品の中でも、演劇作家が「どうして自由に本が書けないんですか?」
と問う場面がありますが、それは国の言論統制への批判だったのです。
実際問題、検閲は非常に厳しいものがありました。
例を挙げてみれば、NHKスペシャル「届かなかった手紙〜関東軍は何を検閲していたか」
という作品の中で大きく取り上げています。
それによると、手紙を出すのにも憲兵隊が一通一通中身を出して
都合の悪いことは書いていないかチェックするのです。
都合の悪いことといっても、作戦に触れる内容は無論、自分の身辺状況や
健康状態まで書いてもいけない。「会いたい」だとか「あなたがいないと困る」
とか書いてもいけないというわけです。
即ち、「俺は国のために戦う。お前もがんばれ」そんな程度しか書けぬのです。
検閲がいかに厳しかったかが伺い知ることができます。
さて、検閲で思い出したのですが、私の元には陸軍伍長だった祖父の遺品が
あります。その中に第2師団第9中隊第1班の故郷へ宛てた手紙が
ありますが、どうして手紙は祖父が持っていたのかわかりません。
もしかして検閲で・・・と思うと、返すのが筋かもしれません。
でも名前しかわからないので返しようがないのです。
なので、第9中隊の方から連絡があればお返しするつもりです。